ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』

観てきました!ツイッターで素敵なファンアートを見かけて、内容については深く言及しないものの、観たひとが口を揃えて「良かった!」と言っていたので、これは相当なオススメなんだろうなって。観に行って良かったです✨🐱

(ここから先は内容に関する重大なネタバレのおそれがあります!!)

wikipediaにもすでに載っていますが、この作品は2016年アメリカ製作の「3Dストップモーション・アニメーションを用いたファンタジー・アクション冒険映画」日本を舞台にした、数奇な運命をもつ主人公のクボの物語です。

冒頭から映像に引き込まれてしまいました。「まばたきすら、してはならぬ!」他の国のひとから見た日本はこんな感じなのかな、と。ただ日本っぽいものを並べたわけではなくて、アプローチの仕方が誠実で、敬意をもって扱ってくれたんだなって感じがしました。着物や折り紙、ごはん、おはし、日本家屋、お祭り、灯籠流し、三味線、生魚、まさに文化というのは共通言語だなって。

竹取物語や天女の出てくる昔話に通じるイメージもあり、モノに霊が宿るアミニズム的な要素もあり、輪廻的な考え方もあり、語られなくとも伝わることがたくさんあるように感じました。最後のシーンは、日本が舞台の作品と考えると、死者が生き返ってきたわけではなく、去っていったひとたちもきっと近くで見守ってくれているよ……みたいな場面に思えました。でも、これが普通にアメリカの作品なら、KUBOの願いが通じて両親がよみがえったよ!良かったね!に思えてくるから不思議です。わたしの宗教観への偏見かもしれませんね。

劇場を出るときに、近くにいた小学生くらいのお子さんが「オレ、今まで観てきた映画でいちばんおもしろかった!」ってお母さんに向かって熱く話してましたが、それがすべてだと思います。すっごくおもしろいから、みんな見て!

映画『鋼の錬金術師』

公開初日に観てきました!最初は、まったく興味がなかったというか、おいしくないと思われるものをあえて口にすることもないかなって思ってました。この目で観てみたいという気持ちの一方で、試写会後に吹き荒れたと思わしき評価や感想のアレコレ。見ようと思っていなくても目に入ってしまうそれは悪い意味でヤバそうな感じで……。でも、主演の山田涼介さんのファンのかたがツイッターで山田さんについて呟いているのを見かけて、グループ愛のある熱いひとが情熱をもって演じておられたんだな、ファンのひとの愛が感じられて良いなぁって思いました。それから、テレビで映画のCMを見かけた父が「鋼の錬金術が実写映画だって」と純粋に楽しみにしていたので、行きたい想いはあるものの腰が重い父を連れ出してみようかなって🎶🐱💓

感想は、観に行って良かったです。来場者特典の描き下ろし冊子もうれしい感じでした。日本っぽい風景が残念という書き込みを見かけてドキドキしていたのですが、別に瓦屋根の圧倒的日本家屋が出てくるわけでもなく……見るひとが見れば…な感じでしょうか。わたしが外国の風景に慣れていないだけなのかもしれませんが、田園を駆け抜けていく風景の線路が単線だったのが地味に違和感というか原作準拠なのか疑問に思ったりしましたが、それくらいでした。エドアルの子ども時代については、もう何も言うまい。セリフちゃんと言えてすごいね。よく頑張ったね。演技できる子役は他にいなかったのかな。それとも大人の事情があるのかな。もとから金髪の子を採用するわけにはいかなかったのかな。ビジュアル先行なら、多少のたどたどしさもむしろ子どもらしくて良かったかもしれません。でも、その子ども時代の衝撃的な出来事を大人になってからの回想という体で、大人のエドが演じたのは倫理的配慮があるなって思いました。板に乗って飛ばされていくのは、あれそんな流れだったかな?!……からのタイトルの演出がこれまでに見たことがないくらい格好悪かったです。(婉曲表現)(逆にあれはアニメ準拠なんです?)

他は、実写映画らしくまとまっていて、すごく良かったです。映画のサイズでたたんでいて、そこだけでも充分な及第点だと思いました。(このへんで差し引きゼロ)

あとは、アルがすごくアルだった。それから、キメラが可愛かった。可愛いっていうのもあれなんですが、髪がさらってなるとことか、きちんとそこにある存在感。ラストがラストでしたね。綺麗で素敵。衣装も細かいところまで作り込まれていて繊細に見えました。エドは、顔がよい。背はそんなに小さくはない…かな。ヒューズはヒューズで、タッカー氏はタッカー氏でしかなかったです。ウィンリィは髪色……って感じでしたけど、金髪が合わなかったのかな、そこも大人の事情だったりするんでしょうね。でも、可愛いから良いです。

せっかくだから、エドとアルがこぶしで語り合ったあとで、エドがアルにおでこをくっつけるシーンはもう少し長くても良かったです。あと5分くらい。しばらく眺めていられる体勢だったのに、わりとさくっと次のシーンにいってしまった印象でした。それから、せっかくみつあみロングなんですから、どこかでアルの結び髪がほどけるシーンがあっても良かったのに。最後まで期待してたのに……なんのためのみつあみですか……

でも、全体的に良かったです。続けようと思えば続けられなくはなさそうな、大人の計算が見え隠れする感じですが、あれで終わっているなら、すごく良かった!と思います✨😼💥

映画『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち』

NHKのテレビ番組でおなじみの『世界ネコ歩き』劇場版を観に行ってきました。来場者プレゼントなのか可愛いハガキをいただきました。たくさんのリンゴが詰まった箱が並んでいる、その箱と箱の隙間からネコが顔を覗かせています。知らなかったから、余計にうれしかった。大事にします🎶🐱🍎🍏

人生の教訓があるわけでもなく、ひととネコの良い話的な流れでもなく、ただただ「ネコ可愛い💕」なひとときでした。

遠くにそびえる大きな山と、見守られるように広がるリンゴ畑、そこに暮らすネコとひと。世界のいろんな街角や海辺のネコたち。空飛ぶネコも!岩合さんのネコとの距離感が伝わってくるような素敵な映像の数々でした。

 

なかなか暮れない夏の夕暮れ

最近、読んだ本。大好きな江國香織さんの作品です。

本を読むことの楽しさとか、ありふれた「しあわせ」とか、作中作のミステリー小説もすごくひきこまれて楽しかったです✨🐱

初めて存在を知った不思議な響きの外国の料理 プランテイン、カルニタス。映画『ネブラスカ』。「きみたちはどう生きるか」のコペル君。作品に出てきた料理を実際に作ってみる稔さん、外国に住んでいてふらっと戻ってくるお姉さんの雀さん、娘の波十、渚さんにじゅんじゅんに由麻にライル、従業員の茜ちゃん、ラースとゾーヤそしてエリックにオラフ、ラウラ、なんだか出てくるすべてのひとがいとおしい。

オススメです🎶🐱💓

映画『たたら侍』

実は観に行っていたり……。昨年、ふとしたことから『HiGH&LOW』シリーズにはまり、何度も劇場に足を運んでいたので、『たたら侍』の予告もよく目にして気になっていました。予告のAKIRAさんを見て、最初のうち「青島くん!」のひとだ!えっと……そう!室井さん!って、え?違う?!とか思ったのは私だけではないはず……。って、すみません。室井さんと尼子様の雰囲気が似てる気がして(なかのひとが違うのは存じております)……おふたりとも大好きです💓🐱💦

公開中に出演者の不祥事が明らかになって(反社会的な事件でしたっけ?)、早々に観られなくなってしまって残念でした。その後、編集したものが再度公開されることになったので、そちらを観てから感想を……と思っていましたが、タイミングが合わず新たたら侍は観に行けませんでした。どこが変わったんだろう……???

そんなこんなで、実際に観た感想をまとめてみます。HiGH&LOWでは九十九さんと琥珀さんという役柄を演じるおふたりが、この作品ではまったく違った役柄を生きてらして、役者さんってすごいな……などと思いました。たたら製鉄の場面は、その道のプロがバックアップしているとのことで、教育ビデオとか日本文化の紹介に使えそうな、資料としても価値ある映像になっていると思いました。その時代にそこで生きたひとの心意気まで伝わってくるようで、現代でそれを描き出すのは並々ではない情熱というか執念にも似たこだわりを感じます。

主人公ゴスケさんの主人公補正がかかってない感じが半端なくて、途中で死んでしまうのでは?!というハラハラ感がすごかったです。実際にどうなったかは、その目で見届けてくださいね。そして、直己さん。カッコ良かったです。新聞に掲載されてた原作小説を毎回かかさず切り抜いていたのに(っていうか家のひとに頼んで取っておいてもらいました)、読まずに映画に臨んでしまったので理解不足なのですが、村長の子息っぽいのに影響力がうすいというか、声が届かないというか、みんな!話を聞いてあげて!って感じでした。原作……読もうと思います。復習。

ゴスケさんへのエールやツッコミや心配に支配され、百戦錬磨なおとなにイラつき、上にたつものの信念ある生き様に触れ、集団にちょっと待って!自分でちゃんと考えて!話を聞いて!と思い、アレコレあって………貴様よくも……あぁそうか…それを選んだんですね、あなたは強くなるのが遅かった、でも遅すぎることはないはずですよ……って感じでした。争いの虚しさとか、関わるひとが増えていくにつれて最初の意図とは離れて自分の力ではどうにもならなくなっていく感じとか、多数における個人の無力さとか、それぞれの信念とか、観終わったあとにいろんな感情があふれてくるような作品でした。すべてを包んで許してしまうような主題歌が祈りのようで、こころの奥に染み渡る感じがしました。

映画『東京喰種』

観に行ってきました!8月1日くらいに!(すでに記憶が遠い)

自分のなかのちょっとした決まり事で、どんな映画でも見終わったあとに感想をまとめるなら好きなだけ観て良いってことにしてます。この春に仕事を変わって文章をまとめなくてはならない機会が増えたので、楽しく考えをまとめる機会も増やしてしまおう……という魂胆。初っぱなから大こけしております。ハードルを上げすぎてしまったかな……あれこれ考えすぎるとダメですね。

閑話休題。映画、すっごく良かったです。主演の金木役:窪田正孝さんが好きで、配役が公開されたときから映画を楽しみにしていました。不勉強ながら存じ上げなかったのですが、原作はベストセラーの漫画コミック。映像化ということで、製作陣には並々ならぬプレッシャーがあったことと思われます。そんななか、原作者さんが主演のキャスト陣を強力に推してくださる素敵なコメントを出してくださっていて、なんというか映画に対する期待値が上がったとともに、原作者さんへの好感度も急上昇しました。あーこれ絶対に良くなるやつだ!みたいな。そんなこんなで、原作も映画の分くらいは……と読んでみたり、雑誌の付録についた1話の書き直し作品と元の作品とを見比べたり、自分なりに予習して映画にのぞみました。

ここからは少しだけネタバレ。というか内容について話していきますね。まずは、金木くん良かったです。普通の、少し周りより苦労していたり孤独だったりしつつも普通の大学生だった彼が喰種になってしまった衝撃や葛藤、苦悩、そしてそれを受けいれるまで、すごく説得力がありました。そこにいたのは、まさに金木くんだった。それから、リゼさん。ヤバい。怖い。すっごく綺麗。最初の出会いと正体を明かすときの落差がすごい。展開を知っていてなお衝撃でした。そして、それなのに自然。リゼさんだった。あと、トーカ。友だちの作った肉じゃがを食べるシーンが特に印象的でした。なかのひとが宗教の広告塔になってしまったから今後の活動については分かりませんが、もっと彼女の演じるトーカが観たかったなって、ただただ残念に思いました。大泉さんも良かった。四方さん、カッコ良かった。って、書いていくとキリがないですが、全体的に大満足でした🎶🐱✨

映画を観終わった直後は、CGもう少し頑張って……って思ったような。重量感というか、勢いよく振って戻ってきたときの反動がほしかった……みたいなことを感じたような気もしましたが、ちょっと記憶が遠いのと1回しか観てないから定かではないです。そのあたりは、観てみて確かめてくださいな。でも、良かったですよ。☆☆☆

 

植物図鑑

お久しぶりです。ここしばらく慌ただしくしていて、なかなか文章をまとめることができませんでした。誰かが読んでくれるかもって思うと、自分の考えを過不足なく、誤解のないように伝えたい。そう思うと、気分転換にちょっと書く……っていうのも難しいですね。ここは、わたしの「好き」って気持ちくらいしかないので、ニュースバリューを求めるかたには申し訳ないです。考えも想いも日々変化していくものなので、この前と言ってることが違うよ?ってことがあっても、ゆるく笑って流していただけるとさいわいです。どれもこれも、その瞬間の想いには違いないので……

有川浩さんの描いた恋愛小説。先に映画を観て、原作も気になったので読んでみました。とても良かったです。キャラクターから受ける印象が多少違ってくるのは解釈の幅というものでしょうか。原作は原作として楽しめました。作中に出てきたレシピも載っているので、材料さえ揃えられれば作れそうですよ。

(ここからネタバレ。内容に関する話題があります) 映画を観て違和感を覚えたシーンが原作にはなくて、映画でそれをあえて入れたのはなんでなのかなって思いました。ストーカー規制法に何か思うところがあるんでしょうか。樹がいなくなって、居場所を知っていそうなバイト仲間を追いかけたらストーカー扱いで警察沙汰。原作では出てこなかった母親があらわれて、家族関係が複雑そうな雰囲気を出してきたり……。全体的に設定としての少女漫画感をファンタジーでコーティングした話だと思っていたら、無駄に重そうな現実感が入ってきたって感じがしました。いや、そういうリアルはいらないです。ヒロインが警察のお世話になるって、やっぱりどうなのかな……わたしにとっては違和感だけど……

映画を観たのがかなり前なのでうろ覚えですが、最初の「必要とされるひと」「されないひと」ってさやかのモノローグからの導入はすごくひきこまれて好きな感じでした。わかる感じ。それだけに、原作にないシーンの追加でヒロインに対して共感が離れていったというか、いや普通にダメでしょそれはってなってしまったところは残念でした。そう思ってしまった自分が。映画の世界にひたれていたら、無粋なツッコミはしなかったのかな……なんて。

原作者さんのおすみつきな主演のおふたり。親しみのある可愛らしさ全開な高畑充希さんと仔犬みあふれる岩田剛典さんが素敵カッコイイので、興味のある方は是非♪