ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『繕い裁つ人』

動画配信サービスHuluで『パンとスープとネコ日和』を観たら、類似した番組としてオススメされていたので観てみました。この作品、公開をすごく楽しみにしていたのに、アンテナが鈍っていたのか、いつの間にか始まって、いつの間にか上映終了してました。ここで出会えるなんて、なんかうれしいタイミングです♪

監督 三島有紀子・脚本 林民夫・衣装デザイン 伊藤佐智子・美術 黒瀧きみえ・音楽 小林洋平 (敬称略)

類似していてオススメなのだから、監督さんや俳優さんがおなじなのかと思ったけど、まったくそんなことはありませんでした。原作があるってところが似てるのかな。

そう。原作があります。この作品。池辺葵さんの描いた『繕い裁つ人』(講談社) 全6巻。そちらは読んでいないので言及できませんが、映画は、静謐で、職人気質で、昔から大切にしてきたものを引き続き大切にしていこうという心意気と、底に流れる想いが変わらなければカタチを変えていくこともまた良しとする……そんな感じでした。

あらすじ:祖母が始めた小さな洋裁店を継いだ2代目店主・市江と洋裁をとりまく人々との交流を描いた物語。百貨店の企画部に所属する服が大好きな青年が、市江の服をブランド化したいと通いつめ、市江の心を変えようとします。市江はブランド化の話を断りますが、青年は市江の職人気質にほれこんで通うようになります。時代が移りゆくなかで、祖母の意思を受け継ぎ、「一生添い遂げられる服」にこだわって、その人だけの服をつくりつづけていく市江。祖母の作った服を、その人の人生に合わせてお直しする。少しの服を近所の雑貨店に卸す。ただそれだけを生業にしていた市江の本当の想いとは……?!(ちょっと気をもたせてみました)

自分の気持ちは曲げないけれど、ひとと出会って、それまで気づけなかった自分の気持ちに気づけることもあります。出会ったことで、自分を見つめなおすきっかけをくれるひともいます。そんなステキな話でした。市江さんの作業着や仕事場、近くの喫茶店、年にいちどの特別な夜会、結婚式、細やかに手入れされた庭……どれも静かで確かで印象深い景色です。

市江を演じたのは中谷美紀さん、百貨店企画部の青年は三浦貴大さん、市江の母は余貴美子さん、雑貨店の店主は片桐はいりさん、青年の妹は黒木華さん。中谷美紀さん、大好きな俳優さんです!黒木華さんは、すごく気になるかた!三浦さんは、映画でお見かけするたびにKさんかなって思うと高確率でエンドロールを観てごめんなさい三浦さんってなります。すみません。好きです。

ホールでいただくチーズケーキがすごくおいしそうでした。丸くて大きなチーズケーキとおいしい珈琲……いいなぁ。観終わってから、喫茶店に出かけられるように、明るい時間に観るのがいいかもしれません。