Netflixで見つけて、父と観ました。公開時、劇場に観に行ったのに、振り返ってみたら感想を書いてなかったので、今更ながらまとめてみます。ミステリー映画です。大好き!
wikipediaより抜粋→
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(Knives Out)は、2019年のアメリカ合衆国のミステリ映画。監督・脚本はライアン・ジョンソン。
あらすじ:裕福な犯罪小説家ハーラン・スロンビーがマサチューセッツ州の邸宅での85歳の誕生パーティーに家族を招待する。翌朝、ハーランの家政婦フランがハーランの喉が切られて死んでいるのを発見する。警察はハーランの死因を自殺と認定するが、正体不明の者が私立探偵ブノワ・ブランを雇い捜査を依頼する。
キャスト:ブノワ・ブラン 演 - ダニエル・クレイグ、日本語吹替 - 藤真秀 名探偵。匿名の人物からの依頼で事件を捜査する。
マルタ・カブレラ 演 - アナ・デ・アルマス、日本語吹替 - 小林沙苗 ハーランの献身的な看護師。嘘をつくと必ず吐いてしまう体質。
何度も観たくなる映画は、良い映画だと思います。総合的に、とても好きです!「私立探偵ブノワが、スロンビー家でハーランの看護師をしていたマルタを助手に、謎を解き明かすよ!」みたいな流れなのですが、それぞれの利害や思惑がからみあって、なかなか真相に辿り着けません。登場こそ格好良いものの、(この探偵、大丈夫か???)と思うことも、しばしば。でも、決めるところはバシッと決めてくれます。カッコイイ!
ネタバレという名の感想
と言いつつ、犯人を名指しするつもりはありません。が、うっかり本質に関わることを話してしまいそうなので、まだ観たことがないかたは自衛してくださいね。
「名探偵と刃の館の秘密」という邦題が、なんだかひっかかります。なんとなく「ハ○ー・ポッターと賢者の石」みたいな。
たしかに入り組んだ人間関係を思えば、秘密なのかもしれないですけど。そして、廊下の先にあるアレが館そのものの秘密と言えないこともないですけど。なんだかな。邦題から期待する内容と実物に隔たりがある感じがします。
単に「ナイブズ・アウト」ではダメだったんでしょうか?そもそも、あの邸宅は別に「刃の館」って呼ばれてるわけでもなかった。ナイブズ・アウトも謎ですけど、調べれば「複数のナイフが出た状態」ってことがわかりますし、もう少し観客を信じてくれても良いと思うんですよね。本意は、どこにあるか知りませんけど……。全員が、隠そうとしていたけれど、自分の我欲を抑えきれない。そこは、まさにナイブズアウトって感じがします。
スマホが出てくるけど、防犯カメラはビデオテープだったり、大切なものを保管しているはずの建物が意外と脆弱だったりします。旧い建物を使っていた、ということかな。
劇場で観ていて、取り違えに彼女が気づいたときと拮抗薬のナロキソンが見つからないときが動揺しました。でも、気づいてしまったからこそ、その後の痛ましい事件は起こったわけで……なんとも言えません。気づかなければ、事件にならなかった?!
でも、その前にすでに誰かの悪意は始まっていたわけですね。なんというか、(それはやっちゃダメでしょう???)
わずかな違いで判断したって言われるより、残量からなんとなく把握したっていわれたほうが納得できた気がする今日この頃。でも、終盤でマルタは、そこのところをクリアしてますし、やっぱり彼女には分かったんですね。自分の判断に自信を持っていれば……(いや、あの場合は無理でしょう)
最初は、よそ者の警官と私立探偵を相手に取り繕っていたものの、莫大な遺産を前に自分たちの思惑が噴出するのは、どこの国も同じだなって思いました。それから、パーティーとか集まりでのそれぞれの会話。いつだって、問題や課題のしわ寄せは、1番弱い者のところへやってくる。昨今の世界情勢には疎いものの、そのあたりはなんとなく感じとることが出来ました。
なんとなくではなく、ちゃんと知っていれば、もっと楽しみかたも変わるのかな……………?
嘘つきばかりの人たちのなかで、嘘をつけないマルタは不利ですけど、そのことを踏まえて一矢報いるところもスカッとします。踏まれたままでは終わらない。きちんと真相が明らかにされて、悪意ある犯人が白日の下に晒される。安心できる幕切れ。
最後のシーンも、なんとなく好きです。