ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

「鬼滅の刃」

 すごく良かった。好きです。(本当に大切なことは最初に言います!) きちんと完結しているところが良いです。おそらく、作者さんの思い描いた形で幕をひくことができたのでは……?

 もはや今となっては誰もが知るであろうビッグタイトルで、いろんなひとが考察しつくしていて、語るべきことは何ひとつ残っていないと思われますが、それでも思ったことを書き残しておこうと思います。わたしが「書くことで自分なりの考えをまとめる」ことを必要としているからです。なんだか受けとめたものが大きすぎて、持ちきれない。いろんな想いがぐるぐるして、浮かんでは消えて、浮かんでは消えていきます。ずっと、そのことだけを考えているわけではないけれど、他のインプットがおろそかになるくらいには影響を受けています。

 

 もともと流行っているらしいとはSNSで知っていて、その当時は出張で離れていた弟が帰ってきたときにオススメしたりしていました。あわよくば、弟が集めてくれないかなって。あいにく弟の心をとらえることはできず(プレゼン力が足りなかった)、弟はワンピースの既刊を揃えたので、少しずつ借りて読んでます。

 次に、両親がテレビの総集編を観ていて(那田蜘蛛山の回)、横から眺めるだけだったのが、すっかり惹き込まれて、途中からテレビの前に座って観ていました。その流れで映画も観に行きました。映画館で来場者特典の冊子をいただいて、それも良かった。なんだか深くこころに刺さりました。映画の余韻もあって、素直に(わたしもそうありたい)と思いました。

 そんなこんなで、そこから少しずつ単行本を集め始めたのですが……ない。ちょうど最終巻が出る少し前だったので、特装版の22巻があったりしましたが、本当に見あたらない。友だちのベリーダンスを観に行って、足を伸ばしたついでに寄ってみた本屋さんで1〜10巻を揃えて、見つけるたびに買いながら22・23・20・21巻を揃えて、どうにもこうにも11〜19巻がないなぁ……などと思っていたら、ついに揃いました。同期が退職するので、さよならのプレゼントを買いに行ったのですが、帰りに寄った大きな本屋さんにありました。わぁい!転売防止のために1人1冊の注意書きがありました。転売って……。いまだに品薄なんでしょうか?電子書籍もあるのに???(まさか、ここまで手に入れにくいとは思いませんでした)(でも、コミックならリビングに置いておけば両親も読めるので良いかなって)

 

好きなところ(ネタバレ)

 あえて話の筋を詳細に語ろうとは思いませんが、うっかり内容に言及してしまうこともあるかもしれません。まだ読んでない、これから読もうと思っている、ちょっと何言ってるか分からないです、という方は目をそらしていただけると良いかと思います。

 先に内容を把握していた弟が「お労しや、兄上………( ゚д゚)」って言っておきながらシマッタという顔をするので(そこまでコミでネタ)、なんらかのネタバレなんだろうな……と思いつつ、読み終えてしまって振り返ると言うほどネタバレでもなかったです。ウチの弟は可愛い。

  • 出てくるキャラクターが魅力的なところ。敵役であっても、話が進んでいくうちに好きになる。まったく好きになれないキャラクターも中にはいるけど、それはそれ。
  • リアリティ。雷にあたって髪が黄色くなったり、桜餅をいっぱい食べて髪が桜餅色になってしまったりする世界線なのに、人間側のダメージは蓄積されて、魔法みたいに治癒しない。失ったものは、戻らない。
  • 人間側がチーム戦なところ。人の力の及ばない存在に相対するときに、1対1を徹底しないところが好きです。そして、情報を共有する。特別なひとが特別な能力を発揮するわけではなく、その発現条件について考察・分析し、他のひとでも出来るようにするところ。(とはいえ、誰でも出来るわけではない) 
  • 救いがあるところ。
  • 理不尽な目にあったり、不条理に大切なものを奪われることがあったとしても、それは他のひとを同じ目に合わせていいという免罪符にはならない。ダメなものはダメ。
  • ネコが可愛い。
  • 絵柄が時代設定に合っている。(気がする)

 入り口が、ほぼ映画からだったので、先に把握している弟に「最終的にどの柱の人が残っているのか先に教えて」ってお願いしたのですが、なんだかんだはぐらかされて答えてもらえませんでした。そのせいで、読みすすめるたびにダメージが……。でも、先に知って、このキャラクターは死んでしまうんだなぁと思いながら読むよりも、知らずに読んだほうが臨場感があるというか、初見の楽しみが得られるというか、心の動きが大きくて良かったのかもしれません。

 それにしても、好きになったキャラクターが死んでしまうのは、なかなかの喪失感で悲しかったです。そこに「救いがある」ところが、かろうじて読者側の救いだなって思います。

 なにもかもが過去になる。渦中にいる間は闘うしかない。

 

 いつか、ここ数年の感染症に振り回された日々が過去のものになると良いなぁと今から思っています。