作品が公開されていた頃は、原作をあまり読んでいなくて、それで観に行きそびれたのかもしれません。でも、 ちょっとしたきっかけがあって、数年前に読破することができました。
そのときは、なんかアリでした。
リアルタイムで読んでいたら、もしかしたら納得できなかったりしたかもしれません。歳を重ねて、経験を積んだおかげで、関係性が描かれるにあたって、ひとつひとつのエピソードの積み重ねや過程が大事だったり、恋愛以外の絆もある、恋人じゃないけど大事な存在というのもある、っていうのを信じられるようになってきて、なんか良いなぁって思えるようになりました。
基本的に、主人公には報われてほしいので……(作者に誰よりも愛されていてほしいです)
作品情報
『ハチミツとクローバー』(英語: Honey and Clover)は、羽海野チカによる日本の漫画。またそれを原作としたテレビアニメ、実写映画、テレビドラマ。「ハチクロ」と略される。
概説
美術大学を舞台に、いわゆる「青春群像劇」を、ハイテンションなエピソードや静かな感動シーンを通じてとらえていく。恋愛に不器用な大学生達の報われない恋模様や、自分の才能や生き方について迷う若者達の姿を描いている。
映画
2006年7月22日公開。
キャッチコピーは、「恋をした。それだけのことなのに、世界はまぶしい」。
主要人物
竹本 祐太(たけもと ゆうた)演 - 櫻井翔(嵐)本作の主人公。建築科。19歳(初登場時)。
花本 はぐみ(はなもと はぐみ)演 - 蒼井優 本作のメインヒロイン。油絵科。18歳(初登場時)。設定では長野県安曇野市出身。通称「はぐ」。
山田 あゆみ(やまだ あゆみ)演 - 関めぐみ 陶芸科。21歳(初登場時)。愛称あゆ。真山の同級生(真山は一浪しているため、一つ年下)で、彼を一途に思い続けている。
真山 巧(まやま たくみ)演 - 加瀬亮 建築科。22歳(初登場時)。石川県金沢市出身。竹本の先輩。浪人して大学に入学したらしく、同学年の山田よりも1つ年上。
森田 忍(もりた しのぶ)演 - 伊勢谷友介 彫刻科(8年在籍後卒業)→日本画科(3年として編入)。24歳(初登場時)。竹本や真山の先輩。竹本と同様にはぐみに一目惚れした。 (ウィキペディア「ハチミツとクローバー」より抜粋)
はぐみは、原作のなかで、よく「コロボックル」と呼ばれるくらいに背が小さくて可愛いという描写がありましたが、周りとそんなに身長が変わらないくらいでも、ちゃんと「はぐ」でした。すごく透明感があって、小動物っぽくて、可愛かった。
竹本くんの、いつもちょっとだけかわいそうな感じ、でも皆に愛されている感じも良かったです。
森田さんは、自由人だった……
真山さんは、ストーカー体質が強化されていて、ここまでの変態描写はなかったような気がしたけれど、もしかしたらわたしが原作から読み取れなかっただけかもしれません。
山田は、そんなに酒乱でも暴力的でもなかった。とても一途で可愛かったです。はぐとふたり、女子同士で仲良くキャッキャしてる感じが、とてもハッピーでした。
なんだか、原作にビジュアルを完璧に寄せていなくても、キャラクターの雰囲気が表現できるっていうのは、芝居のすごいところだなって思います。良い役者さんが、揃ったんだろうな。それから、監督や脚本家の方々が、誰よりも作品を愛しているんだろうなって思いました。長く続いた漫画を2時間の映画にするにあたって、入り切らないエピソードや細かいネタはたくさんあるでしょうし、それをどこからどこまで入れるかによって、映画の印象は変わってくるように思います。
一見、想いが成就したようにも見えて、なんか「青春」って感じがしました。良かったです!
ネコが、出てきます?🐾🐱
時々、画面に黒猫が映るのですが、どう目を凝らしてもぼやけてしまっていて、きちんと視認できません。かろうじて、歩いているとか、顔をぬぐっている(らしい)というのは、分かります。
てっきり、Netflixの放送コードに黒猫がひっかかるのかと思って(黒猫は不吉とか?)、全世界放送だから、そういうこともあるんです?と調べても、よく分からず。
「ハチミツとクローバー」「ネコ」検索で、ようやく「そういう仕様」だということが判明しました。わたしも、又聞きになってしまうのですが、「現実と非現実を行き来する絵に描いたネコ」だそうです。それから、実際は別々の場所で撮影していても、同じネコが登場することで、自然とそのネコの行動範囲のように見える、ひとつの街のなかでの物語に見える効果があるようです。
もやもやしたネコが映るだけで、結構な意識をそちらに奪われてしまうので、せめてきちんと写すとか、ダメなら透け感があるくらいに留めてくれたら良かったのに……などと思ってしまいました。