原作が好きです。装画が、とても可愛い。羊って、それだけで可愛いモチーフですけど、それがわらわらって群れていて、楽譜があって、音叉があって……
あの小説がどんな映画になるのかなって思っていたら、まさにそのままって感じでした。静謐で、穏やかで、あたたかい。先輩に同行して仕事を学び、迷ったり悩んだりしながら少しずつ成長していく。いろんな人と関わるなかで互いに影響しあって、変化しながら、前へ進んでいく。そして、将来への夢や希望を抱いて明るく終わる。終始、淡々としていて、そこが魅力的です。
作品情報
『羊と鋼の森』(ひつじとはがねのもり)は、日本の作家である宮下奈都による小説。
映画
2018年6月8日公開。監督は橋本光二郎、主演は山﨑賢人。上白石萌音・萌歌の姉妹が映画初共演。
キャスト (映画)
外村直樹 - 山﨑賢人、柳伸二 - 鈴木亮平、佐倉和音 - 上白石萌音、佐倉由仁 - 上白石萌歌、北川みずき - 堀内敬子、濱野絵里 - 仲里依紗、上条真人 - 城田優、南隆志 - 森永悠希、外村雅樹 - 佐野勇斗、秋野匡史 - 光石研、外村キヨ - 吉行和子、板鳥宗一郎 - 三浦友和
上白石姉妹が、双子の姉妹役で、とてもはまっています。二人で連弾する場面とか、素敵だなって思いました。
いろんなひとの演奏シーンがありますが、どれも自然で、普通に本人が弾いているようにみえます。ウィキペディアにも公式サイトにも、それぞれの役者さんに対応した演奏者の名前は載っていないので、吹き替えしていないってことでしょうか。……役者さんって、すごいなぁ……
ピアノという楽器と調律師という仕事が主役みたいなところがあるので、演奏シーンは必ずしも作品の肝ではないけれど、ないがしろには出来ない大事な部分を占めていて、たとえるなら昆布だしみたいな。そこに、あたり前にベースとして存在することで、全体の味わいが豊かになるというか……
そういうところを大事にしている作品って、愛されてるなって思います。🦋