ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『雪の華』

 前から気になっていました。予告だけなら、何度か観ているはずです。こちらも迷っているうちに、上映期間を逃してしまいました。そして、気づけばNetflixでも視聴期限が迫っているという……なんだか期限に追われるのは、夏休みの宿題のようで好みではないのですが、せっかくなので観てみることにしました。

作品紹介

雪の華』(ゆきのはな)は、2019年2月1日に公開された日本映画である。中島美嘉が歌った『雪の華』をモチーフに恋愛映画として登坂広臣三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)と中条あやみのダブル主演で実写映画化された。

キャスト 

スタッフ 

(ウィキペディア雪の華(映画)」より抜粋)

 結論を先に言うと、好きな感じの話でした。(大事なことは、分かりやすく!)(そのうえで、なんとなくの気持ちを書き残していきますね。)

 ……闘病とか、死別とか、そういうテーマの作品が苦手です……感動の叩き売りって気がするというか……好みの問題ではあると思うのですが……

 エンターテインメントとして消費できないというか、消費してしまうことに抵抗があるというか……

 そもそも作品のなかでは病弱だったり何かしらの障害を抱えていても、カットがかかったら、健康体で、なに不自由なく生活を送ることができる。それが、役者さんの仕事で、芝居とはそういうものだと言われれば、その通りなのですが、納得できない自分もいるというか……………実際に自分が闘病しているとき、虚構に救いを見いだすことはできないと思います。

 小さい頃、そこそこの虚弱体質で、なかなか外へ遊びに出られなかったので、余計にそう思うのかもしれません。熱を出して、布団に寝かせられていて、身体はダルくて、頭は痛くて、ただ息をしているだけだなって思うとき、人生は長すぎて、退屈で、こんなのはもうウンザリだなって………今思えば、幼稚園児が人生を語るなという話ですね。それに、成長するにしたがって、だいぶ頑丈にもなりました。………話がそれましたね。

感想とかネタバレとか

🐾🐾🐾🐾🐾📔✏️😼🌌🍒

 美雪(中条あやみ)が可愛かったです。背が高くて、スタイルが良い。小さい頃から身体が弱くて、内服による治療を続けています。定期的な通院と検査。それでも、容色に衰えはありません。

 あるとき、主治医から「この一年を後悔のないよう大切に過ごすように」と遠回りな余命宣告を受けます。

 ひったくり犯からカバンを取り返してくれた悠輔(登坂広臣)を街で見かけ、追いかけた先が悠輔の勤め先のカフェで、客としてお店を訪ね、カフェオレとワッフルを注文します。そこで過ごしている間に、ひょんなことからお店の運営資金が足りないという内部事情を知り、思いきって悠輔に資金提供を申し出るもののうまく伝わらず、話の流れで100万円を出す代わりに1ヶ月恋人になってもらうという契約を交わします。

 戸惑う悠輔……反応がとてつもなく「真っ当」です。きちんと、まっすぐ、すくすく成長したんですね。好もしいです。

 ふたりで水族館デートしたり、おべんとうを持って出かけたり、家族に紹介されたり、職場に連れていってもらって先輩に紹介されたりします。ほほえましい。そして、ふたりでフィンランドへ行きます。ホテルが可愛い。風景が素敵。それから、サクランボが、とてもおいしそうでした。

 

 そんなこんなで、ままごとみたいな恋人期間が終わって、契約は終了となります。

 

 その後、病院で彼女を見かけた悠輔は、一緒にいた主治医を追いかけて、彼女がふたたびフィンランドへ向かうことを知ります。(たぶん病状については伝えられてなくて、患者の個人情報が守られているなって思いました…)

 葛藤の末に、軽装でフィンランドへ向かう悠輔。お金とパスポート以外、なにも持っていないんじゃ……

 

 そして、オーロラが見えるはずの土地へヒッチハイクと徒歩でたどりつきます。雪原で「悠輔、大好き」「会いたいよ」と叫ぶ美雪を見つけ、彼女の本当の気持ちを知ります。

 おまもり代わりにしていた《悠輔からもらったガラス玉》に映りこむ光があって、顔をあげると空一面にオーロラが……。オーロラは少しずつ色を変えて、なかなか見られないと言われていた赤いオーロラとなります。

 悠輔「嘘をついていたから、契約はやりなおしだ」美雪「今度はいつまで?」悠輔「生きているかぎりずっと」

 台詞自体は少しうろ覚えですが、なんだか良いなぁって思いました。死んでしまうまでって言わないところが、優しい。

 

 エンドロールでは、帰国しています。車椅子でカフェへ来た美雪を、抱きかかえて外へ出る悠輔。

美雪「悠輔。私、なんだか長生きしちゃいそう」

 

 良かったです。作品中で死んでしまわないところが好きです。それから、希望があるところも好きです。だからといって、先のことは分からないので、観客の好みに投げられていそうなところも良いなぁって思います。

 願いが叶うと言われている赤いオーロラをふたりで見ることができたのだし、奇跡のひとつやふたつ起こっても良いですよね。現実的なラインで、少しでもふたりの時間が長く続いていけば……と思います。🦋