ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『溺れるナイフ』

 前から気になっていたので、観てみました。コミックスのあらすじ紹介とか、なんだか不穏で、大丈夫かなって思いましたが……興味が上回ってしまったのです。すぐ前に『さよならくちびる』を観ているので、小松菜奈さん続きですね。ミステリアスで綺麗で、透明感もあって、大好きです!

作品紹介

溺れるナイフ』(おぼれるナイフ)は、ジョージ朝倉による日本の漫画作品。『別冊フレンド』(講談社)にて、2004年11月号より2014年1月号まで休載を挟みながら連載された。単行本は全17巻。

あらすじ 

東京で雑誌モデルをしていた小学6年生の美少女望月夏芽は、ある日突然父の故郷である浮雲町(うきぐもちょう)に引っ越すことになる。東京から遠く離れた田舎町には刺激がなく、自分が欲する「何か」から遠ざかってしまったと落ち込む夏芽だったが、長谷川航一朗(コウ)に出会い、強烈に惹かれていく。

映画

実写映画化作品が、2016年11月5日に公開された。監督は山戸結希が担当。主演は小松菜奈菅田将暉

キャスト 

スタッフ 

  • 監督 - 山戸結希
  • 脚本 - 井土紀州、山戸結希
  • 音楽 - 坂本秀一
  • 主題歌 - ドレスコーズ「コミック・ジェネレイション」
  • 音楽プロデューサー - 菊地智敦

(ウィキペディア溺れるナイフ」より抜粋)

感 想 (ネタバレも?)

 小学6年生……ではなくて、中学3年生くらいに変更されています。今から5年前。それでも、主要登場人物のほとんどが当時すでに20代ということもあって、さすがにランドセルは無理があったのかな……。

 東京でモデルとして活躍していた夏芽(小松菜奈)ですが、体調を崩した祖父に代わって両親が旅館を切り盛りすることになり、家族で浮雲町へと引っ越してきます。なかなか居場所を見つけられない夏芽。

 散策しているあいだに、入ってはいけないとされている海で泳ぐコウ(菅田将暉)に出会います。コウの敵がいない感じ。神秘的な雰囲気が出ていて、良いなぁって思いました。夏芽が惹かれた理由がわかります。理屈じゃない感じ。

 大友勝利(重岡大毅)がすごくいいやつです。安心感がある。カメラマンの広能(志磨遼平)さんも好きです。カッコイイから。カナ(上白石萌音)ちゃんは、素朴な感じで良かったです。高校生になったら、なんだかJKって感じになっていて、髪型と眉とメイクって大事だなって思いました。

 

 火祭りの日、旅館に泊まっていた客に会場から連れ出され、襲われそうになる夏芽。コウが助けに来るけれど、力が及ばず反撃されてしまいます。結局、大人たちが駆けつけて、なんとか犯人は取り押さえられますが、未遂だったのか示談で片づけられたようです。でも、狭い田舎のこと。夏芽が襲われたことは、すぐに町の皆が知ることとなり、さらに夏芽の居場所はなくなります。同じクラスの女子がこわいです。相手に聞こえるようにひそひそ陰口たたいて、そのくせ直接的には話しかけないって、そのあたりは時代を感じますね。(最近の作品だったら、おなかのなかで何を考えているかはともかく、表面的には普通に対応するんじゃないかなって思います。その代わり、グループラインで口さがなく罵っていたりするかもしれませんが………)

 そんな陰口に同調せず、近くで見守り、なんなら一緒におひるを食べてくれる大友。いいやつです。少女漫画では主人公と結ばれないポジションですが、現実的には大友みたいなひとと一緒になるのがしあわせなんじゃないかなって思いました。好きでいてくれて、気遣いできて、地に足がついていて、バランス感覚が良くて、顔も良い。最高じゃないですか!

 でも、どうしようもなくコウに惹かれてしまう夏芽。その気持ちも分かる……気がします。コウちゃんは、危うくて、目が離せない感じです。

 

 そんなこんなで、いちどは地に落ちてしまった夏芽ですが、主演映画の話が持ちかけられます。いろいろ悩んで、コウちゃんの憧れの存在でいるために、コウちゃんの代わりに町の外へ出て広い世界に羽ばたいていくために、夏芽は出演を決めます。

 そうして、出立間近の火祭りの日。またしても、夏芽の前にヤツがあらわれます。カナちゃんがコウちゃんへ知らせたおかげで、今回は間に合います。そして、今度はちゃんと武器を持っていました。いろいろあって、ヤツは夏芽の経歴を傷つけるためだけに自殺します。……ここが町だって忘れていませんか…コウちゃんの町なのに…… そして、ヤツは、人知れずカナちゃん達の手によって葬られます。なかったことにされてしまう。凶器と経緯はどうあれ、自殺なのは間違いないので、まったく良心はいたみません。思えば警察もそんなに出てきませんし。

 

 最後に、映画が公開されて、俳優として活躍している夏芽が表彰されます。そこで、今回の映画で、彼女が上京するところを描いた場面が上映されます。恋人と別れる場面。相手役が途中でコウちゃんに置き換わっています。他愛ない言葉のやりとりが自然で、良いなぁって思いました。夏芽の心象風景なのかなって感じですが、ふたりとも生き生きしていて、素敵です。やりとりの途中から、いろいろな単語を大声で言い合うのですが、フリーダムで楽しい。「あなたぁ」「夏芽!」「コウちゃん、元気でね!」「おぅ、元気でな!」「見ていてね」「おぉ、ちゃんと見ちょるけえのお」

 良いなぁって思いました。

 

 主題歌と挿入歌も、すごく印象的でした♪

■主題歌
「コミック・ジェネレイション」作詞・作曲:志磨 遼平 歌:ドレスコーズキングレコード

■挿入歌 堀越千史さんによるカバー楽曲

  • 「絶対彼女」作詞・作曲:大森靖子 
  • 「ハンドメイドホーム」作詞・作曲:大森靖子 
  • 「めぐり逢えたら」作詞・作曲:有馬和樹(おとぎ話 appears courtesy of felicity)
  • 「水星」作詞・作曲:オノマトペ大臣&tofubeats 歌:堀越千史(原曲)「ブロウ ヤ マインド~アメリカ大好き」作詞:KOJI IMADA、TOWA TEI 作曲:TOWA TEI

 好き!🦋