ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『世界は今日から君のもの』

 『さよならくちびる』を観て、小松菜奈さん主演の『溺れるナイフ』を観たので、今度は門脇麦さん主演の映画を観たいな……と思っていたら、ちょうどオススメに出てきました。わぁい!

作品紹介

世界は今日から君のもの』(せかいはきょうからきみのもの)は、2017年に公開された日本映画。元引きこもりのオタク女子を主人公としたヒューマンドラマ映画。

あらすじ 

 5年の間引きこもっていた小沼真実(門脇麦)。父の英輔(マキタスポーツ)と母・美佳(YOU)は離婚し、父と暮らす真美は自室で好きな漫画やイラストをひたすら模写することで現実逃避し過ごしていた。父の勧めで、ゲーム会社にバグチェック要員として働き、偶然その会社に勤める矢部遼太郎(三浦貴大)が担当するゲームのイラストに加筆。するとその才能を見込まれ、好きに描いていいと遼太郎からゲームキャラクターのイラストを頼まれる。遼太郎へ淡い恋心を抱く真実は、彼の役に立ちたいとの思いから絵を描くことにするが……。

キャスト 

スタッフ 

(ウィキペディア世界は今日から君のもの」より抜粋)

感 想 (ネタバレも!)

 たまたま母が仕事から帰ってきたので、途中から一緒に観ました。ツッコミと役者さんの名前を思い出すのに忙しかったです。でも、あと味の良い映画でした!

 

 元・引きこもりの小沼真実(門脇麦)さんが、なんだか可愛かったです。成人しているはずだけど、少女って感じがしました。繊細で、傷つきやすくて、でも芯に強さも持っているような。

 父(マキタスポーツ)とふたりで朝ごはんの準備をすることができて、外で働くことができる。それに、清潔感があります。だからか、メンタル的には大丈夫そうな雰囲気がありました。

 

 なんだか、いちどはあらすじにそって、いろいろと書いてみたのですが、なんだか違うなって……そういうことじゃないのかなって……。というわけで、リライトしております。内容について、事細かに説明すれば伝わるかっていうと、そうでもないのかなって……

 

 自分を認めてくれるのは、親だけじゃない。成長するにしたがって、世界は少しずつ広がって、そのなかで認めてくれるひとにも出会えて、そのことで自分で自分の可能性を認めることができる。それから、失くしたと思っていたタカラモノに、思いもよらないカタチで、思いがけず再会することもある。

 流されているようで、それだけじゃない。たとえ本意ではなかったとしても、これまでのひとつひとつの選択が今日の自分を作っている……そんな話のように思いました。選べることも、選べないこともあるけれど、そのなかでどう生きてきたか、というような……。子どもは親を選べないけれど、自分の生き方を親のせいにはできませんよね。

 

 父は父で過保護で過干渉だし、母(YOU)は母で正しいことを言ってあげている体で呪ってくるし、なんだか恐ろしいなこの家族……

 

 「あなたのためを思って、言ってあげてるんじゃない。」「真実ちゃんには無理よぉ」って、怖いよぉ……。なんで「真実ちゃんなら出来るわ」「やりたいって思うなら、やってみたら良いじゃない」って言ってあげないんだろう? 同じ無責任でも、呪う必要ってないと思う。無理だと思うって言って、なにもやらなければ、失敗のしようがないですよね。だからと言って、母の言うことが正しいってことはないと思う。それは、すべての可能性を叩きつぶしているだけなのでは? 小さな失敗は、どんどんやれば良いですよ。死なない範囲で、無茶すれば良いじゃないですか。年とったら致命傷でも、若いうちならやり直せるでしょう?

 

 といっても、そんな母でも娘に対する愛情がないわけではなさそうなので……。そのあたりが、バランスだなって思いました。

 

 大事なスケッチブックがなくなってしまって、真実がその公園にいたことを知るのはツイッターのフォロワーである両親と矢部と誰かだけです。ということで、なんだかんだで友だちになった矢部の彼女さんと一緒に会社にサバゲーのフル装備で乗り込みます。が、矢部は無罪でした。

 ということで、次に真実が向かった場所が、母の店です。スケッチブックを返すよう求める真実。これまでもずっと自分の邪魔をして!っていう怒りをぶつけます。それに対するやりとりが上記のあんな感じ。「負けないで、真実ちゃん」「言いたいことは、ちゃんと言っておくと良いよ?」などと、応援する母とわたし。ってか、こういうぶつかり合いな感じ……ちょっと既視感ありますね。いつかの我が家みたいですよ。

 でも、実は犯人は別にいて、スケッチブックは見つかります。ゲーム会社で、デザイナーの仕事を真実に奪われるんじゃないかと心配した専属のイラストレーターさんが、お手並み拝見とばかりに持って行ったというのが真相でした。

 言いがかりだったということが判明して、母に「ごめんなさい」が言える真実ちゃん。イイコです。謝罪を受けいれて、ネチネチ責めない。娘の頑張りを認めてあげることができる母。ある意味、健全です。

 

 っていうか、なんだかんだ、真実ちゃんが他人事とは思えないんですよね。母にも言われました。「なんか この子 〇〇ちゃんみたい」って。わたしは、そこまでおっとりしていない(はず)ですけど……世界との関わりかたが分からないというか、難しいというか、そういう感じは………ちょっとだけ共感できるかな。キャッチコピーとしてフックがあるからだろうけど、オタク女子というのは違うんじゃないかなって思いました。そんな描写はなかったです。(公式サイトは見つけられなかったし、ウィキペディアのリンクは公式に飛ばないし、「オタク」という言葉の定義にズレがあるのかな。)(検索して見つけた映画のパンフレットにも、オタク女子とは書かれていないので、ウィキペディアの修正が必要でしょうね。関係者のかた、是非!)

 パンフレットに「笑顔まで、あと少し。」ってあって、良いなぁって思いました。

 

 真実ちゃんが愛用している斜めがけバッグが素敵です。茶色で服装を選ばない、わりと大きめでたくさん入りそう、フラップがついているところが可愛くて使い勝手も良さそうです✨

 

 最終的に、良かったね……で終われる映画なので、興味のあるかたは是非!(AmazonPrimeVideoにあります)🦋