ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

ドラマ『東野圭吾「分身」』

 東野圭吾さん作品のメディア・ミックス。WOWOWの連続ドラマW枠で放送されたみたいです。今から、9年前の作品。

作品紹介

『分身』(ぶんしん)は、東野圭吾推理小説

あらすじ 

札幌に住む18歳の女子大生 氏家鞠子は、中学生の時、両親と離れて函館で下宿しながら学校に通っていた。母親はとても優しかったが、自分とは目を合わせて話してくれないことで、小学校高学年頃から自分は嫌われてるのではないかと思い始めていた。そして中学生の時、その母が火事で不審死した過去を持つ。父親は母の死について全てを知っているようだった。

数年後、火事で亡くなった母の遺品を見つけた鞠子は、自分の出生の秘密を探り、自分に瓜二つの『双葉』という女性の存在を知る。鞠子は、その謎を解き明かすことを決意し、真相に近づいていく。

東京の20歳の女子大生 小林双葉も、自分の存在に疑問を持ち始めていた。双葉はアマチュアバンドのボーカルをしていたが、なぜか母親からテレビ出演を強く反対されたのだ。

そして、鞠子と双葉の二人が動き始めるとき、生命工学における「禁断の領域」が姿を現し始めるのだった。

テレビドラマ 

2012年2月12日から3月11日までWOWOWの連続ドラマオリジナルドラマとして長澤まさみ主演で、全5回にわたり放送された。

キャスト 

スタッフ 

(ウィキペディア「分身(東野圭吾)」より抜粋)

感 想 (ネタバレも?)

 少し前に『ダイイング・アイ』を観ていて、他のメディア・ミックス作品も気になっていたので、見かけたときにウォッチリストに入れていました。(なんとなくフセンとか覚えみたいな感じで使っています。ゴチャッとし過ぎるから、多用のし過ぎは良くない……)(AmazonPrimeVideoにて!)

 原作は「1993年9月に集英社より刊行され、1996年9月に集英社文庫より文庫本が出版された(ウィキペディア)」とのことで、ドラマオリジナルの設定があったのかなって思いました。昨年の大震災の復興支援としてチャリティーイベントがおこなわれた……という場面、ドラマの時期を考えると、なんとなく東日本大震災のことかと思ってしまいました。でも、もしかしたら文庫化の際に加筆された可能性もなくはない……のかな。(それなら、阪神淡路大震災が念頭にあったのかしら) またしても、答え合わせではないですが、原作も読んでみたいなって思いました。

 

 この時期のドラマは、なんとなく難しかったように思います。なかったことにはできないし、言及しないのもおかしいけれど、どのあたりまで深く作品に関係させるのが適切か……その距離感みたいな。今のドラマで、新型コロナウイルス感染症をどこまで反映させるか……みたいなものでしょうか……(観測範囲では、それほど見かけませんね)(出演者が全員マスク……みたいなドラマは、まだないように思います)(内容がおもしろければアリだとは思いますけど、需要がないんでしょうか……?) 

 

 当人にとっては重大な問題で、自身の存在意義をも脅かされるようなことかもしれませんが、正直あんまり響かなかったです。大自然の驚異の前には、ひとはあまりにも無力です。今ここにあなたがいて、わたしがいて、元気で生きている。それで良いじゃないですか。それが、すべてじゃないですか?って気持ちになりました。「わたしとは……」みたいな哲学は、平和で安全な時代でないと成り立たないです。

 双子だからって、おなじ人物ではないですよね。DNAがまったくおなじだからって、ひとがふたりいれば、それぞれが別の人格をもった、別々の人間ですよね。たとえ嗜好が似通っていたとしても……。自分のクローンを創り出そうとする政治家さんが出てきて、行動原理が謎だなって思いました。クローンをつくったところで、自分の意志を引き継げるとは限らないのでは? それは、あなたとは別の人間では? それを研究するくらいなら、健康で長生きとか、なんなら不老長寿を望むくらいがまだしも納得できるなって思いました。

 

 とはいえ、『曲がれ!スプーン』では元気いっぱいのADだった長澤まさみさんのシリアスな演技を堪能することができます。それから、幼少期を上白石萌歌さんが演じていて、可愛いなって思いました。🦋