こんにちは。そんなこんなで、そろそろ平常運転に戻りますね。やっぱりブログになにか書くなら、楽しいことが良いです。
読んでくださるかたも、きっとそのほうがこころ安らかでしょうし、書いているわたしも、あれこれぐるぐる考えるなら、気が滅入ってしまうようなことより、なんだか楽しくなってくることのほうが良いです。(それでも、たまに毒を吐いてしまうことはあるかもしれません………仕事の愚痴とか……)(なるべく控えめにするつもりですが、どうしても吐き出したくなったときは、読みたくないひとが回避できるようにしておきますね…)
さて、今回は 映画『犬ヶ島』についてまとめてみようと思います!何日も前に観ていたのですが、せっかくだから犬の日に公開しようと思って、あたためていました。でも、検索したら今日は「わんわんギフトの日」で、犬の日は「11月1日」だとか。(ちなみに、猫の日は2月22日) ………まぁ、いっか!(雑!)
作品紹介
『犬ヶ島』(いぬがしま、原題:Isle of Dogs)は、ウェス・アンダーソンが監督・脚本・製作を務めた、2018年のストップモーション・アニメーションSFコメディ映画。
物 語
「その昔、犬と犬嫌いの小林一族との間で戦争があった」と序幕で語られる。
劣勢の犬に同情した少年侍は戦に参加し、小林一族の長を殺害するが少年も亡き者になりその魂は祀られ、結局犬も小林一族に勝てず服従を余儀なくされる。
それから千年後。ウニ県メガ崎市では犬の伝染病「ドッグ病」と「スナウト病」が蔓延し始め、社会問題となっていた。科学者である渡辺教授は「ドッグ病を治す血清がじきに完成する」と主張するが、小林市長はそれを無視し、犬をゴミ島へ隔離することを決める。
最初にゴミ島へ送られたのは、小林アタリ(小林市長の親戚で、三年前の両親の列車事故での死後に、市長の養子となっていた)の飼っていたスポッツだった。
そして、ゴミ島への隔離が決まって6ヶ月後、スポッツを探しにアタリは飛行機を使いゴミ島へ不時着する。そこで待っていたのは、犬のレックス、キング、デューク、ボス、チーフだった。
構 成
声の出演 ※括弧内は日本語吹替。
- 第0部(表記なし)
- 第1部:リトルパイロット
- 第2部:スポッツを探せ
- 第3部:ランデヴュー
- 第4部:アタリのランタン
- 小林アタリ - コーユー・ランキン(野田哲平)
- スポッツ - リーヴ・シュレイバー(森川智之)アタリの護衛犬だった、鼻がピンクで、体は白いブチ犬。
- チーフ - ブライアン・クランストン(楠大典)ボス犬軍団の自称隊長格の黒犬、野良犬出身。リーダー的存在としてふるまうが、多数決でいつも負ける。
- レックス - エドワード・ノートン(川島得愛)アイボリー色の中型犬、ボス犬軍団の実質のリーダー格。
- キング - ボブ・バラバン(川中子雅人)顔がブラウンの小型犬、CMに22本出演。
- ボス - ビル・マーレイ(石住昭彦)高校野球チームのマスコットだった白茶の中型犬、メガ崎ドラゴンズのユニフォームを着ている。
- デューク - ジェフ・ゴールドブラム(横島亘)灰白の中型犬、健康状態に配慮する犬だった。
- ナツメグ - スカーレット・ヨハンソン(遠藤綾)ゴミ島のヒロイン的存在の茶色の美人犬、ショードッグ出身。
- ジュピター - F・マーリー・エイブラハム(屋良有作)黒の大型の救助犬。
- オラクル - ティルダ・スウィントン(町山広美)ジュピターの仲間のバグ犬。
- 小林市長 - 野村訓市
- メイジャー・ドウモ - 高山明 小林家の執事長。
- 渡辺教授 - 伊藤晃
- 科学者助手ヨーコ・オノ - オノ・ヨーコ(石塚理恵)
- トレイシー・ウォーカー - グレタ・ガーウィグ(戸松遥)交換留学生でメガ崎高校の新聞部員。
- ヒロシ編集員 - 村上虹郎(島﨑信長)メガ崎高校の「日刊マニフェスト」の編集者。
- 通訳ネルソン - フランシス・マクドーマンド
- ニュースキャスター - 野田洋次郎
- 筆頭執刀医 - 渡辺謙
- おばさん - 夏木マリ
- ゴンド - ハーヴェイ・カイテル(土師孝也)
- スクラップ - フィッシャー・スティーヴンス(細野晴臣)
- ナレーター - コートニー・B・ヴァンス(石塚運昇)
- 同時通訳機 - フランク・ウッド(英語版)
- 第一ジュニア科学者 - 山田孝之
- 第二ジュニア科学者 - 秋元梢
- 第三ジュニア科学者 - 松田翔太
- 第四ジュニア科学者 / バーテンダー - 松田龍平
- ドローン操縦士 - 高橋盾
- パンク少女 - 池田エライザ
- 学生編集員 - 育之介
- 学生編集員 - 兒玉太智
- 学生編集員 - 大社カリン
感 想 (ネタバレも?!)
おもしろかったです!
ネコが好きなわたしとしては、寂しく思うところもあったりなかったりしましたが、それはそれとして最初から最後まで、ダレることなく楽しめる105分でした。(Disney+で視聴できます)
最初に吹替版を観て、そのあとでウィキペディアで渡辺謙さんや松田龍平さん、村上虹郎さんが声をあてていることを知って(……気づかなかった!)、英語版(日本語字幕)を観ました。気になったからといって短期間でおなじ映画を何度も観るのは初めて……でもなく、映画『HiGH&LOW』シリーズ以来です。だんだん解像度が上がるのと、最初に気になったところをスルーすることもできて、なんというかより楽しめるようになる気がしました。
日本語と英語が同時に表示されることが多いですが、吹替だから、字幕だからというわけではなく「そういう仕様」のようです。(最初に吹替で観たので、そのせいなのかなって思いましたが、英語版でもおなじだったので……)
あ!先に言っておきますが、映画は好きだけれど、映画通というわけではないので……(そして猫換算では100歳オーバーだけれど、モノゴコロついたのがごく最近なので)、ウェス・アンダーソンさんが「すごい監督」らしいということしか知りません。でも、監督がすごいのと、この作品が素晴らしいかは別ですよね?
ただの素直な感想なので、もし反論がありましたら(分かってないな!そういうことじゃないんだ!みたいな)ご自身の領域でお願いします。
ブログを再開してから、いろんな映画やドラマを観るようになりましたが、あまり映画の読解力は高くありません。(自分では、そこそこ文脈を読めるほうだと思っていたのですが……) だからか、妙なところで理解が届いていないところがあるかもしれません。たとえば、母と映画『世界は今日から君のもの』を観ていたとき。子どもが大事な宝箱を抱えていて、ゴミ収集車が通っていった場面があって、母「お母さんに捨てられちゃったんだね」わたし「ちゃんと抱えてるよ?(大丈夫だよ?)」でも、ゴミ収集車を見送ってから、その子が箱のフタを開けると……なかみは空っぽで、捨てられていたのでした。わたし「なんで分かったの?!」母「でなかったら、あんなところでゴミ収集車が出てくるわけないじゃない」……………敗北感……いつも映画の途中で寝てしまいがちな母なのに……!そんな感じです。
とりあえず、英語版で観るのが分かりやすいかなって思いました。最初に、前置きとして、英語と日本語で次のことが表示されます。「この物語に登場する人物はそれぞれが母国語のみを話す」「犬の鳴き声は全て英語に訳されている」「(時には通訳者 交換留学生 又は電子通訳機を通して訳される)」
ウィキペディアの声の出演で、括弧内は日本語吹替とあります。括弧がないキャストが気になっていたのですが、それは吹替していないってことのようです。もともと日本語を話しているキャラクターでした。わたしは、このあたりで混乱して、弟に「登場人物は母国語のみを話すって書いてあったじゃない」って言われました。(アホの子なのです……)(吹替版だと犬たちは日本語を話しているけれど、英語を話している設定なのかな……とか。ということは、ニュースで英語に通訳しているのは犬に向けたものなのかな……とか。←違いますね。普通に英語話者へ向けての放送というか、翻訳ニュースです)
それにしても、吹替版と英語版でキャラクターの印象がほとんど変わらないところがすごいなって思いました。声優さんたちの職人技……でしょうか…
2018年のストップモーション・アニメーションSFコメディ映画。これが、ストップモーション……そう考えるとヤバイですね!制作にどれだけの時間がかかっているんだろう?!
ストップモーション・アニメーション(Stop motion animation)とは、静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影し、あたかもそれ自身が連続して動いているかのように見せる映画の撮影技術、技法。アニメーションの一種であり、SFXの一種。コマ撮り(コマどり)ともいう。(ウィキペディア「ストップモーション・アニメーション」より抜粋)
Youtubeに【特別メイキング映像】があったのですが、用意されたのは900体以上のパペット。動かすための装置アーマチュア。(自動で動く装置かと思いきや、動かすための関節部分……のようです。専門用語ムズカシイ) 理想の動きを出すためのやわらかなシリコン。手作業の植毛。傷やソバカスなどを描き入れる美術。なんだかワクワクして、こちらも楽しかったです!
話題がそれてしまいました。本編に戻りますね。
「序章 少年侍と首無し先祖」から物語は始まります。舞台は、ウニ県メガ崎市。なんとなく引っかかったのは、上でも書きましたが、なんで全編を英語で撮って、「とはいえ、全員 本当は日本語で話していますよ」という前書きにしなかったのかなっていうところです。それだけ、監督は日本語に思い入れがあるのでしょうか……?(だとしたら、ちょっとうれしいです。ありがとう監督。)(でも、それだと犬は英語だから、通じ合っていないということになるのでは?などと思ったり、思わなかったり)(それとも、言語に頼ることなく通じ合っているということなのかな?)
タイトルから、なんとなく「桃太郎」を連想したのですが(犬ヶ島→鬼ヶ島→桃太郎)、鬼を退治する話ではなくて、犬ヶ島に大切な家族を助けに行く話でした。
和太鼓の演奏、神社っぽい建物(猫天神って……)、神主風なひと、襖絵、絵巻風に綴られる過去の因縁、相撲、寿司、歌舞伎など日本っぽい要素がたくさんあって、そういうところも興味深く、おもしろかったです。お寿司を作る場面が楽しすぎて、何度も観てしまいました。初見時の感想→「骨めっちゃスルリと抜ける!」
小林市長は、とんでもなキャラクターなのですが、ちゃんと反対意見を聞こうという姿勢を表明するところが上に立つ者だなって感じがしました。聞き入れるつもりは、まったくなさそうですけど。とりあえずアピールするためであろう「尊重(リスペクト)」でも、それがすごく怪しい。油断できない感じがします。
渡辺教授がひたすらまっとうでした。科学者がきちんと科学を信じていて、まっとうであることは、とても大切だと思います。「犬は人間の友ではないのか」
たくさん語ったようでいて、本編については、ほとんど触れていないことに気づきました。でも、わたしは好きなのでオススメしたいです。(ゴミ島の環境というか、ネズミとか虫とかはイヤってなるけど……)(犬たち……たしかに食べものがないのかもしれないが、そんなのは食べないでくれ…という気持ちになりました。←エゴ)(犬たちには、ぬくぬくした場所で、可愛がられて、おいしいものを食べていてほしいです。)
興味をもたれたかたは、是非ご覧ください!
最後に、アタリくんの演説を引用します。「命は微妙なバランスで巡ってる 僕らは何者で何者になりたいか?」
第4部のタイトルにもなっている「アタリのランタン(俳句)」
何故ゆえに Whatever-happened?
人類の友 To-man’s-best-friend.
春に散る花 Falling-spring-blossom.
小林市長は、自らのおこないを省みて「不名誉なことをした」と犬に対する理不尽な法律を撤回します。そうして、再選を果たしたはずの市長は逮捕され、法律に従ってアタリくんが新たな市長に就任します。
冒頭では犬禁止の文字が彫られた石が、スポッツの石像に変わっています。(「忠犬スポッツ」……だったかな?) なんとなくイヤな予感がしましたが、神社の縁の下で神主さんからごはんをもらってスポッツ一家が暮らしていて、そこにパピースナップ(だったかな?犬用のおいしいお菓子)もあって、「めでたし、めでたし」で終われる最後で良かったです。