ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『blank13』

 AmazonPrimeVideoで視聴できます!

 (Netflixの視聴期限が迫っているもので、観たことがなくて、なんとなく気になる作品を観てみよう……と思ったら、支払いが保留中という扱いで観られませんでした⤵️🥺)(あとで、お散歩がてらコンビニで支払ってこよう……🐥💦)

 こちらも、前から気になっていました。俳優の斎藤工さんが、本名の齊藤工名義で長編映画の監督を務めてみえます!

作品紹介

blank13』(ブランクじゅうさん)は、2018年公開の日本の映画。

上映時間 70分

俳優・斎藤工が、本名の齊藤工名義で長編映画初監督を務めている。

概 要

映像配信サービスひかりTVの配信用オリジナル映像として企画された。

当初は、「ブランクサーティーン」という読み方で、40分程度のコントの企画であったが、後に齊藤監督の提案で、海外の映画祭へ出品することが可能な70分の長編映画になった。

原作者・はしもとこうじの実体験に基づくストーリーである。エンドロールの最後では、父親と共に映るはしもとの幼少期の写真と共に「故・松本匡人に捧ぐ」と献辞が捧げられている。

あらすじ 

コウジは、兄のヨシユキから実家に呼び出され、父である松田雅人が胃ガンで、とある病院に入院しており余命3ヶ月であることを、母・洋子と同時に知らされる。雅人は13年前、タバコを買いに出たきり失踪していた。雅人には400万円の借金があり、残された洋子とヨシユキ・コウジ兄弟は、大変な苦労をして返済した過去があった。そんな経緯から、洋子とヨシユキは入院中の雅人を無視するが、コウジには、幼いころ雅人と野球の練習をした楽しい記憶があったため、見舞いに行く。

しかし、13年ぶりに会った雅人はあいかわらず借金の取り立てにあっており、心が通わぬまま、コウジは病院を後にする。

やがて、雅人の葬儀の日となる。ヨシユキが喪主となり、コウジとコウジの恋人・サオリは遺族として参列するが、洋子は参列しない。葬儀が始まり、遺族以外の参列者たちが、僧侶に促されて雅人の思い出話を語り始める。そこで明らかになったのは、コウジとヨシユキが予想もしない、人情味あふれる雅人の生き様であった。

キャスト 

スタッフ 

(ウィキペディアblank13」より抜粋)

感 想 (ネタバレも!) 

 ナレーションのない画面が、淡々と表示されて映画が始まります。最初は、火葬についての説明…………… 

【火葬】とは−

死者を埋葬するための手段の一つで

遺体を焼却し残った骨を葬ることを指す

 利用できる土地に限りがある日本では火葬することが多いこと、60分くらいで骨になってしまうこと、そして、

実話に基く物語

 路上で燃えるセミを女の子がじっと見つめています。

 

 隣り合って、同じ名字の葬儀がおこなわれていて、隣の葬儀に来たはずのひとが「ご愁傷さまです」と言いながら芳名帳に名前を書こうとする……あんまり間違いが続くので、受付をつとめていたサオリ(松岡茉優)さんも先に参列者に「失礼ですが、どちらの葬儀へ?」と確認して、「〇〇さんなら、隣です」と案内することに……………たしかにね。名字しか看板に書かれていないから。

 

 全編を通して、お葬式の場面と過去の回想で進んでいきます。暗くなりがちなところですが、空は明るいし、故人は慕われていたということが分かるし、終始カラッとしていて、湿っぽくないのが良いなぁって思いました。

 

 父(リリー・フランキー)の存在感も良かったです。飄々としていて、憎めない、あまり感情を前に出すところがないから、うれしいのか悲しいのか、よく分からないところがあって、それが子どもとの溝になってしまったのかなって思いましたが……でも、それが解釈の幅になっているというか、味わいがあるなって思います。借金で失踪って、それなりに重たい過去ですけど、仕事をしているのか、していないのか……いつも麻雀ばかりしていて、ダメなオトナって感じもしますけど、そんなに悪い父親ではなさそうです。良き父親ってわけでもなさそうですけど。

 いつも酒ばかり呑んでいるとか、子どもに手をあげるといった描写はなくて、学校で作文の賞をとった子どもが「お父さんに見せよう」と思うくらいの関係性は築けているわけで……。

 これが、アルコール依存症だったり、暴力をふるったりする父親だったら………着地点も違うんだろうなって思いました。

 

 妻からも子どもたちからも、仲間たちからも愛されていて、傍から見てるとイイ人生じゃないですか。本人に満足感があったかは、分かりようもないですが………。気の弱いところがあって、ええかっこしいなところもあって、そのせいでお金には苦労したはず……借金のせいで失踪することになって、それでも困っているひとを放っておけない優しさがあった……………(のかな?)

 

 葬儀のなか、僧侶にうながされ、参列者たちが故人との想い出を語ります。そこで語られる父親は、自分たちの知る借金取りに追われるだけの人物とは少しずつ違っています。

 そうして、離れていた13年間という空白が少しずつ埋められていきます。(……ってタイトルになっていますけど。これは、埋められているのか、それとも依然として空白のままなのか、解釈の余地があるかと思います。観る時々で、違ったように感じられるかもしれません。)(今回は、知らなかった部分が埋まった……にしておきます。そういう気分なので。)

 

 実話を基にしたってありましたけど、お父さんのことが好きだったんだろうなって思いました。良い親子関係だったんだろうな……。(それとも、そうだったら良かったな……という願いも含まれるのでしょうか?)

 

 高橋一生さんも、すごく良かったです。父との微妙な距離感というか、最後の喪主(代理)としての挨拶が全てを物語っている気がしました。家族にとっては、決して良い夫、良い父親ではなかったけれど、離れているあいだ、困っているひとを放っておけない父で、作文を大切にしている父で、良かったですって。

 

 妻のもとへ郵送で届けられた離婚届と結婚指輪。結局、妻は葬式には来ませんでしたが、喪服を着て、タバコをくゆらせるところが格好良いなって思いました。離れた場所で、悼んでいる。

 寂しさは残るけれど、長さもちょうど良くて、素敵な作品だなって思いました。もっと映画について詳しかったら、いろんなところに先達へのオマージュが感じられたりするのかな……