こんばんは。お疲れさまです。
前にAmazonPrimeVideoで観ていましたが、展開がしんどくて、途中で休んでいる間に有料になってしまいました。続きが気になるような……そうでもないような……
そうこうするうちにNetflixで配信が開始されて『フード・ラック』を観終わったらオススメに出てきたので、次はコチラです!
作品紹介
『累 -かさね-』は、松浦だるまによる日本の漫画。『イブニング』(講談社)にて、2013年10号から2018年17号まで連載された。醜い顔でありながら卓越した演技力をもつヒロインが、口づけをした相手と顔と声を入れ替えることができる口紅の力を使い、他人の顔を奪いながら舞台女優として活躍していく姿を描く。
実写映画
配給 東宝
公開 2018年9月7日
上映時間 112分
キャスト
スタッフ
- 原作 - 松浦だるま『累-かさね-』(講談社「イブニングKC」刊)
- 監督 - 佐藤祐市
- 脚本 - 黒岩勉
- 音楽 - 菅野祐悟
- 主題歌 - Aimer「Black Bird」(SME Records)
(ウィキペディア「累」より抜粋)
感 想 (ネタバレも!)
原作は少しだけ読んだことがあります。本屋さんにお試し読みがあったような……(でも他の作品と勘違いしているかもしれません🐥💦)
その口紅を塗って、キスをすると、相手と顔(と声)を入れ替えることができる。
なんで? 羽生田(浅野忠信)「それは分からない」………なるほど……すごい説明ですね。誰も分からない仕組みなので、そういうものとして受け入れるしかありません。
顔に傷のある淵累(芳根京子)は、羽生田と出会ったことで、彼の企みにより、丹沢ニナ(土屋太鳳)の顔を借りて、ニナとして舞台に立つことになります。
ニナさんは高飛車で、初っ端からイヤな感じですが、母親の愛情を受けてスクスク育ったんだなって感じです。そして、累さんのほうは……なにもかも諦めている感じ。それでいて、自分ではない何者かになりたいという強い渇望。幼い頃に母を亡くして、叔母から冷遇されて育ったのか、自己肯定感が低すぎます。顔に傷があったとしても、造作は整っているのだし、可愛いですよ。(それにしても、傷はもう少しなんとかならなかったんでしょうか?キレイに縫合するのは難しいのかな……それとも話の都合(メタ発言)で仕方ない?)
烏合零太(横山裕)さんを巡って、ニナと累がバチバチしてます。ひとしきり言い争ったあと、ニナは唐突に倒れます。彼女は、ターリア病。いちど発作を起こすと、数ヶ月間眠ってしまうのです。次に、ニナが目を覚ますと、倒れてから5ヶ月ちょっとが経過していました。
その間、ずっと寝たきりって……
寝ていても、汗はかくし、排泄もするし、栄養をいれないと脱水になって数日で死んでしまうのでは……*1
羽生田さんからニナに、寝ている間は「栄養の補給やストレッチ、下の世話まで」累が世話をしていたと伝えられます。そして、累はニナの顔でふたつの舞台を成功させ、雑誌にCMにと活躍の場を広げていました。
前に累が勝手に顔を借りていったときに、ニナが激昂した理由がわかったような気がしました。そんな背景があったんですね。それなら、寝ている間に自分の人生が乗っ取られてしまう感覚になるのも無理のないことです。
すでに5ヶ月の間、乗っ取られていたわけですし!
でも、ニナの活躍を喜んでいる母の姿を見せられて、ニナ自身も降りるわけにはいかなくなります。
新しい舞台『サロメ』にかける累。累の秘密を探るニナ。そして、累の母・淵透世もまた他人の顔を乗っ取って生きていたことが明かされます。
累が初めて他人の顔を乗っ取ったとき、相手との諍いから、累は顔に傷を負って(後天的なものだったんだ?)、相手は死んでしまいました。累「あれは事故よ?」そして、今度は累が睡眠薬を盛ったことで、ニナは再び眠り続けます。
そして『サロメ』初日!
大道具が搬入されて、出来上がっていくステージを眺めながら「わかっていたけど、全部偽物なのね」と口にするニナ(累)
羽生田「だが、芝居が始まれば本物に見える。観客が最も感動するのはどんな時だか分かるか?偽物が本物を超えてしまう瞬間だよ」*2
累の醜態を目にするために、ニナがやってきます。口紅を偽物と取り替えておいたの。だから、舞台のうえで元の顔に戻ってしまうはず。でも、累はニナの顔のままで出番を終えて、舞台からはけます。ニナが起きていることを察して、部屋中の時計を5分進めておいたと。累さん、なかなかやりますね。そして、その間に顔を借りようとしますが、ニナが協力しません。口紅を地面に叩きつけて、靴で踏みつけて、ダメにしてしまいます。*3
いろいろあって、ふたりして屋上から転げ落ちます。運良くテントのうえ。でも、大ダメージです。通りかかった羽生田さんにニナを託して、累はニナの顔に更新して舞台へ戻ります。
もう、なにもかも羽生田さんのせいでは?
ニナの女優として活躍したいという想い、累の美しい顔や舞台への憧れ、周囲への劣等感、そういったものを自身の目的のために利用している。ニナと累の両方に、お互い相手を利用してやろうって言ってるわけだから、うまくいかないですよね。隙あらば出し抜こうみたいな感じになっています。
相手のためになることが、そのまま自分のためにもなるっていう、勝ち負けのない協力関係を構築することが、羽生田さんのためにもなるはずなのに……
それはそうとして、ニナ(累)が舞台で輝いていました。
映画では、作品のおいしいとこどり……というか、「かもめ」や「サロメ」の一場面しか観ることができませんが、通して観てみたいなって思いました。ニナというか、土屋太鳳さんの舞台を観てみたいです!
こんな感じかな。今日は、この辺りで。また明日!🐥💓