こんにちは。お疲れさまです。
前から気になっていたので、観てみました。ちょうど家にひとりだったんですよね。以前、ちょっとだけ観ようと思ったことがあったのですが、冒頭ほとんどすぐにおしりが出てきたので、肌色が多そうな作品かと思って躊躇してしまいました。家族向けではないのかなって。
でも、映倫区分はGなので、全年齢OKです!
作品紹介
『蜜のあわれ』(みつのあわれ)は、室生犀星が1959年に刊行した幻想小説。『新潮』1959年(昭和34年)1月号から4月号に連載、同年に新潮社より刊行された。
映画
- 公開 2016年4月1日
- 上映時間 105分
石井岳龍監督、二階堂ふみ主演により映画化され、2016年4月1日に公開された。
鈴木清順監督が最晩年に映画化を構想していたとされ、劇中には鈴木監督への敬意も込めて同監督の『踏みはずした春』(1958年)の映画看板が登場する。
キャスト
感 想 (ネタバレも?!)
ネタバレ……というか、なにがネタバレなんだろう……と分からなくなってしまう感じの作品です。実は、珍しく原作を読んだことがあります。なにがきっかけだったのかは忘れてしまいましたが、とにかく「蜜のあわれ」を読んで、それから映画化されるにあたって再読しました。ということで、少なくとも2回は読んでいます。ただ、映画館へは結局 観に行かなかったので、本を読んでから、ずいぶん時間が経ってしまっています。
それを踏まえての感想………
原作通りでした!
金魚であって、人間でもあるかのような表現。
だからといって、『南国少年パプワくん』『PAPUWA』のタンノくん*1を想像するのは、だいぶ違うかなって。可愛い金魚と可愛い少女を想像するのが合ってるかなって、そんなふうに読んだ覚えがあります。
そんな感じだった気がしましたけど、なんだか記憶に自信がなかったので、検索したら「青空文庫」に見つけました。読みやすいので、サクッと読み進められます。3回目。
金魚の姿であり、ひとの姿でもある。主人公の作家先生*2と周りの人間にはヒトに見えて、金魚屋には金魚に見えるようです。そんな金魚の三年子である赤子(二階堂ふみ)が可愛くて、ワガママで、蓮っ葉で、意地悪で、小憎たらしいと思いきや、優しいところもあって、やっぱり可愛い小悪魔っぷりでステキです。無邪気で、無垢なところに色気があります。色んなタイプの赤い服を身に着けていて、たまに尾びれがヒラヒラしていて、とても可愛いです。人間の姿をしていて、やっぱり金魚で、彼女が動くとコポコポと金魚が空気を吐くみたいな音がするのも水の中みたいで良いなぁって思いました。金魚は話すし、人のように触れ合えるし、幽霊は出てくるし、金魚屋も金魚と話せるし、作家先生は金魚にいいように振り回されているし、いくつになっても性欲があるし、でもうまくいかないし、金魚と幽霊のからみなど、原作には見あたらない描写も綺麗でした。
なんというか「おじさまと金魚」って感じの、金魚が大切で、大好きで、仕方ないんだろうなって。
おじさまにとっての、金魚って、女の人って何でしょう?
映画のおわりは、なんだか寂しいようですが、ずっと楽しく踊りましょう……と言わんばかりに、赤子とおじさまが楽しそうに身体を動かしているエンディングに慰められるような気がしました。
興味を持たれたかたは、是非!
そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓
「人を好きになるということは、楽しいことでございます」