ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『十二単衣を着た悪魔』

 こんにちは。お疲れさまです。

 AmazonPrimeVideoのオススメに出てきたので、観てみました。なんとなく軽く楽しめそうな作品が良いなって。

 タイトルから想像した話とは、ずいぶん違いましたよ……

作品紹介

十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』(じゅうにひとえをきたあくま げんじものがたりいぶん)は、内館牧子による長編小説。フリーターの青年が雷に打たれて『源氏物語』の世界にタイムスリップし、光源氏を忌み嫌う弘徽殿女御に仕えて陰陽師として認められ、成長していく姿を描く。

映画

  • 監督     黒木瞳
  • 脚本     多和田久美
  • 原作     内館牧子十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』
  • 音楽     山下康介
  • 主題歌    OKAMOTO'S「History
  • 配給     キノフィルムズ
  • 公開     2020年11月6日
  • 上映時間   112分
  • 製作国    日本

キャスト

(ウィキペディア十二単衣を着た悪魔」より抜粋)

感 想 (ネタバレといえばネタバレ)

 なんとなくタイトルから『プラダを着た悪魔』を連想しました。タイムスリップして陰陽師として認められるとあったので、弘徽殿女御のもと、なんらかの方法で相手を呪い殺したり、予言したり、未来を変えたり、悪魔のような彼女の要望に次々と応えていく話なのかなって。

 フリーター青年の陰陽師としてのポテンシャルが高すぎる。

 でも、違いました。そういう話では、なかったです。

 悪魔と呼ばれるくらいなので、どれほど苛烈な女性なのかと思ったら、美人で賢くて、我が子を愛する母親で、それだけに心配ごとも多い。かといって、無理難題を押しつけることもなく、ただ陰陽師を側に置いておくだけ。しかも、誰かから悪魔と呼ばれているわけでもなく、それは「源氏物語」読者の感覚としては……ということのようです。

 興味のあるかたは、是非!

 ということで、十二単衣を着た悪魔こと弘徽殿女御(三吉彩花)が大好きです。キリッとしていて、笑顔が可愛い。

 それから、藤壺女御(MIO)と桐壺更衣(YAE)も見た目が良いです。可愛い。似ているという設定だけど、本当に似ていて、検索したら二卵性双生児なんですね。納得です。一人二役というには、ちょっと違う。お名前にも親近感があります。

 そして、主人公の出来の良い弟・伊藤水(細田佳央太)。ドラマ『家庭教師のトラコ』に出てくるママに愛されてる守くんだ!見たときに、あっと思って、つながったのがうれしかったです。(検索したら、『金田一少年の事件簿(2022年)』では真壁役って。それは気づきませんでした。観てたのに!たしかに画像を検索するとそうだけど、そこがつながらなかったです。印象って大事!役者さんってスゴイ!)

 梅命婦(山村紅葉)と良喬(笹野高史)の組み合わせは、なんとなくミステリー。事件のニオイを感じてしまいます。(起こらなかった)

 桐壺帝を演じているのが伊勢谷友介さん。容姿端麗。顔が良くて、意地悪で、傍から見ているとバカ。(弘徽殿女御が賢い✨) 子どもが光源氏に似ているのは当然です。光源氏の実子だから。

 

 そんなこんなで、今作の主人公・伊藤雷(伊藤健太郎)。バイト先で会場のスライド映像に見入って、現場のリーダーに注意されています。興味を持つのは良いことだけど、今やることではないですよね?っていう。気になるなら、会場設営の仕事中ではなく、休みの日に客として来場するべきでは?*1 そういったことが、彼のなんらかの特性なら、それはそれで「自分にあった仕事」を見つけることも必要なのではないでしょうか? 自分のペース、自分の采配でものごとを進められるような。

 主人公に、主人公感がないです………

 タイムスリップして、そこから戻る方法を探すこともしないし、それならそれで積極的にタイムスリップ先のひとたちに関わるかといえばそれもしない。

 

 そのあたりの感性が合わないのかもしれません。世界観がすりあわないのかも。タイムスリップは良いとして、そもそも源氏物語はフィクションです。源氏物語の展示会をするくらいなので、きっと雷のいる世界にも源氏物語はあるのでしょう。(そこでは実話感覚なのかな?)

 それはそうとして、また元の世界に戻ってきて*2、夢オチならともかく、平安時代の装束を着ているのは何故? 夢じゃなかった?!

 そして、亡くなった彼女の髪も!怖い!それに、別の世界線のものを行き来させて大丈夫なのですか?(なにか空間とか時空なんかが、ズレてしまわない?)(もともと身につけていた雷の所持品やスマホは、どうなったの?)

 それら全部をそのまま受けとめると(「まぁ、そういうものですよ」と)、最後の最後で出会う(再会する)彼女は、普通に「顔が似ているだけの別人」では? なんとなく、再会できたっぽい雰囲気ですけど、そんなわけないですよね?

 

 これは、わたしが「源氏物語」をきちんと知らないから理解できないのでしょうか? たしかめるためにも、そのうち原作を読んでみたいと思います。

 

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

*1:同じチームなら「仕事しましょう!」って促すか、具体的な仕事を与えるか(「◯○を☓☓へ運んでください」)、同期なら「いいね!サボリかな?」ってからかうだろうなって思います。

*2:果たして本当にそこは雷の知っている「元いた世界」なのかな?なにをもって信じるの?って、面倒なことは置いておいて、とにかく戻ってこれたんですね。良かったね。