ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『マイ・ブロークン・マリコ』

 こんにちは。お疲れさまです。

 ブログをまとめているのは基本的に時系列なのですが、公開するのが順番通りとは限らないので、なんとなく叙述トリックになっているかもしれない今日この頃です。あんまり読みにくいようなら日付でも入れていこうかしら………(余計に分かりにくくなってしまうかな?!)

 公開初日に観に行きました!ちょうど休みなのが前から分かっていたので、絶対に映画館へ行こうと思って、楽しみにしていたんですよね。ただ出不精な性質が頭をもたげて、当日朝になって「やっぱり家にいようかな」とも思いましたが、出かけるって決めたので、出かけますよ!(初っ端から計画倒れでどうするんですか?!)

作品紹介

『マイ・ブロークン・マリコ』は、平庫ワカによる日本の漫画作品。

あらすじ

OL・シイノトモヨは、ラーメンを食べながら見ていたテレビのニュースで、親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。マリコは父親から長年にわたって虐待を受けていた。シイノはせめて親友の遺骨だけは救い出そうと、懐にドスを忍ばせ、刺し違える覚悟でマリコの実家へ向かう。 シイノは、マリコの実家へ赴き、格闘の末遺骨を強奪する。そして、シイノは遺骨を抱えてベランダから飛び降り逃走する。シイノは、かつてマリコが海へ行きたいといっていたことを思い出す。そして、マリコが行きたがっていた岬を目指し、高速バスに乗り込んだ。

登場人物

  • シイノ トモヨ 本作の主人公、26歳、未成年(美少女時代)の頃からタバコを吹かす程の愛煙家、ブラック企業に勤める美人でやさぐれOL。高校の同級生マリコの突然の死を知り、彼女のために出来る事を探す。
  • イカガワ マリコ 主人公シイノの同級生で貴重なダチ。父親からの虐待や彼氏の暴力から、シイノにたびたび助けられる。26歳のある日、自室ベランダから飛び降り自殺をする。
  • マキオ 「まりがおか岬」の近くに住む若い男性。偶然出会ったシイノの世話をする。

映画 マイ・ブロークン・マリコ

キャスト

(ウィキペディア「マイ・ブロークン・マリコ」より抜粋)

感 想 (ネタバレも!)

 久しぶりに映画館に行ったような気がします。すごく楽しかった!映画って、映画館で観るだけで情報量が桁違いに多いです。そんな気がするだけかもしれませんが、受け取れるものが違うっていうか………

 なんだか、すごく入ってきた気がします✨

 

 すごく良かった。あっという間でした。

 テンポが良いです。

 映画を観る前に、コミックスを試し読みして、なんとなく全体的に薄汚れた雰囲気を感じていましたが、シイノは普通の営業って感じでした。思っていたより、くたびれた感がない。遺骨と旅するロードムービーというような前情報もあったので、海に辿り着くまで、どれだけの紆余曲折があるかと思えば、わりとあっさり海につきます。そりゃそうか。大人だし。

 夜行バスに揺られて、電車に揺られて、バスに揺られて、そこからは徒歩。ひったくりにあったり、捨てる神あれば拾う神あり……通りかかりの釣り人に助けられたり………

 

 観終わったときの全体的なあと味みたいなものが良いです。

 それから、観終わったときよりも、あとからあとから印象深い場面を思い出すというか……何度も味わえるというか………なんだか、それだけ深い部分に刺さるものがあったのかなって。

 

 シイノの視点で描かれているからか、いくぶんマイルドですが、マリコが小さな頃から虐待されていて……そういうのが無理なかたにはオススメしません。

 でも、興味のあるかたは劇場で公開している間に是非!

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 ネタバレ感のある絵文字………

 観ていないひとにとっては、何でしょう?ということになってしまうかもしれませんが、観た直後に頭に残っていた場面と時間が経ってからフッと思い出すような場面を書き残しておきますね。こうやってブログで感想を書いたあとも、それぞれの作品について思い返すことはあって、そういえばアレを書いておけば良かったかな……なんて思うこともしばしばです。だからといって、別の作品のところで言及するのも………

 いつだって言葉が足りない、書き足りない気がしています。

 

 コミックスを試し読みしたはずなのに、あらすじも読んでいたはずなのに、マリコが「シイちゃん」「シイちゃん」言ってるのが、シノブとかシホとか下の名前かと思ってました。(ウィキペディアにも書いてあるのに……) そっか、愛称ではあるけれど、ずっと名字呼びだったんだ……………

 昼休憩でごはんを食べている間にテレビで流れたニュース。近くに座っているサラリーマンたちが「最近の若者は、すぐ死ぬ」「SNSの炎上とか」って話していて、嘘だと思いたいのに、いつもは秒で返ってくるのにマリコからの返信がこない。

 可愛そうで、面倒くさくて、大切なダチ

 仕事はブラック。午後のアポイントをすっぽかしたことを、ネチネチ責められる。(普通の声で聞こえてるのに、なんで怒鳴るのかな。もう、その時点で無理。辞めますって思う。この環境は無理です。シイノは、ちゃんと働いていてエライ)

 マリコの住んでいたアパートをたずねて、管理人から「チョクソウ」って聞いて、シイノが「………産地……?」ってとこ好きです。とっさに直葬なんて、思いつかないですよね。

 遺骨を奪うところも好きです!原作だと1階だった気がします。下手しても死んだりはしないでしょうけど、2階から逃走って。そこから川を渡るって。追いかけられるのが心配だったのかもしれないけれど、行動力がすごすぎる。

 なにかでくるんだり、骨壷に入れ替えたりすることなく、そのまま連れて行くところも、なんだか雑なんだか、細かいことを気にしない性質なんだか………シイちゃんらしい……

 牛丼(なのかな?)を食べるときに、マリコの分も用意して、割らない箸を立てて、その分も平らげるところも好きです。

 

 ひったくりにあって、マリコの手紙も所持金も養命酒*1も奪われてしまったシイノ。しばらく呆然としていますが、マリコの遺骨をそのままに走って追いかけていきます。

 そこで、道端に置き去りにされたマリコの側でシイノが戻ってくるのを待っていてくれる通りすがりの謎の男(マキオ)*2

 マキオ「大丈夫ですか?」シイノ「大丈夫に見えますか?」マキオ「大丈夫に……見えますね。」ここ大好き!

 

 マリコとシイノが屋上で花火をしながら、いつか飼うネコの名前を話している場面も好きです。絶対に保護猫。ブサイクなヤツ。「ブス美」「ブス代」(ってブスなのは決定なの?いつかって……いつかという日は来ないけれど、それでも夢がありますね……)

 

 マキオにもらった金で晩ごはんを食べて、というか飲んで、そして適当な釣り船で夜を明かしたシイノ。

 マキオ「酒のんで野宿したんですか?」「ワイルドですねぇ。ワイルドライフっすねぇ。」そうっすね!大好き!

 あと、そっと歯ブラシセットを渡してくるところ。なんかマキオは良いひとです。知りませんけど。マキオとシイノが海を見ながら話をして、シイノは隣で歯みがきして、ペットボトルの水で口をゆすいで、海じゃなくて近くの地面に吐き出す。それで、ペットボトルは多分 小船のなかに捨て置いてある。

 

 いろいろあって………

 ひったくり犯をマリコで殴って、ついでに崖から落ちて………

 …………………意外と死ねないもんです………って………半年前に飛びましたって。そっか。

 マキオ「大丈夫ですか?」シイノ「大丈夫に見えますか?」マキオ「大丈夫に……見えますね。」ここも大好き!

 マリコの遺骨は、結果的に散骨されてしまいました。たぶん。

 そして、シイノとマリコの旅は終わる。シイノの荷物(リュックサック)が戻ってくる。シイノが助けた女の子からの手紙。電車に乗るときに、マキオが弁当を差し入れてくれる。

 座席に座って、荷物を投げ出して、そして弁当を取り出して、電車が動き出してもいないうちから食べ始めるシイノ。マキオ「早っ」おんなじ気持ちです!そんなにおなかが空いてたの?!おなかが空くって良いことですよね。生きていればこそ、です。

 

 シイノの職場はブラックなので、人手が足りないと、無断欠勤の責任を取ろうとした退職願はアッサリと却下されてしまいます。さすがブラック………(でも、ちょっとイイヤツかもしれないと思ってしまった。こんな御時世、転職もひと苦労ですし……)

 

 昼休憩の食事処でテレビから流れるニュース。40代のサラリーマンが車に跳ねられて死亡 運転手は89才 マリコが死んだのと同じように、シイノとは関係ないひとの死が報道されている。

 

 そして、家に帰るとシイノの部屋のドアノブに紙袋。

 「住所われてんじゃねえか」………たしかにね。

 仕事用(というか生活全般で使い倒している様子)のハイヒールが戻ってきました。それから、マリコの義母からの手紙と同封されたマリコの手紙……………

 手紙、あったんだね!

 なにが書いてあるかは明かされないけど、読んでるシイノの表情で分かる気がしました。遺書………ではなさそう。いつも通りの内容がいつも通りに書いてあったんじゃないかな。

 もしかしたら、海に行こうねとか。

 いつか死んだら、海にまいてねとか。

 書いてあったかもしれない。書いてなかったかもしれない。

 

 バーカ。バーカ。なんで先に逝っちゃうんだ。バーカ。

 それでも、シイノは生きていく。マリコとの思い出を抱えて。

 ちなみに上に書いたセリフは、記憶から引っ張り出してきただけなので、細かい言い回しなんかは違っているかもしれません。あしからず! それから、わたしがそう思った……って感じの部分は文字を太く色を薄めにしてみました。そういうことで!

 

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

*1:迷っていたっぽいのに、結局もってきたんだ?!

*2:わぁい!窪田正孝さんです!わぁい!