ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『そして、バトンは渡された』

 こんにちは。

 前から気になっていました。原作者の瀬尾まいこさんが大好きなのです。といっても「卵の緒」「天国はまだ遠く」「強運の持ち主」くらいしか読んでいませんが………映像化された作品も多いので*1、小説を読んだことがなくても、ドラマや映画で触れた作品も多いかもしれません。

 小説は、表紙が印象的で可愛いところも好きです。テーブルのうえにカンガルーの親子と目鼻のついた卵の絵とか、階段に座ってシャボン玉を吹いている黒目がちな女の子とか、この「そして、バトンは渡された」は、文庫版を持っていますが、こけしのような可愛い女の子が印象的です。(この場合は、バトンなのかもしれません………)

作品紹介

『そして、バトンは渡された』(そして、バトンはわたされた)は、瀬尾まいこの小説である。2018年2月に文藝春秋より出版された。

概要

3人の父、2人の母、血の繋がらない親の間を「リレー」され、水戸→田中→泉ヶ原を経て、現在は4人目の父親森宮壮介と暮らす17歳、高校2年生の主人公・森宮優子が成長していく様子を描いている。

映画

  • 監督   前田哲
  • 脚本   橋本裕志
  • 音楽   富貴晴美
  • 主題歌  SHE'S「Chained」
  • 制作会社 ホリプロ
  • 製作会社 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会
  • 配給   ワーナー・ブラザース映画
  • 公開   2021年10月29日
  • 上映時間 137分

キャスト

  • 森宮優子 演 - 永野芽郁 継母の梨花に振り回される形で、現在までに3回苗字が変わるという複雑な環境で過ごしている。
  • 森宮壮介 演 - 田中圭 優子の継父で現在の父親。優子との距離感に少し困惑しながらも、優子を誰よりも大切に思っている。
  • 早瀬賢人 演 - 岡田健史 優子の高校の同級生で、ピアノがすごく上手。優子に惹かれている。
  • みぃたん 演 - 稲垣来泉 友達思いで泣き虫。いつもみぃみぃ泣いていたことから呼ばれ出した。
  • 美人先生 演 - 朝比奈彩
  • 水戸香織 演 - 奈緒 優子の実母。幼少時に死別したため優子には記憶がない。
  • 早瀬の母 演 - 戸田菜穂
  • 家政婦の吉見さん 演 - 木野花
  • 梨花 演 - 石原さとみ 何度も夫を代える奔放な女性に思えるが、実は優子の幸せを一番に考えて行動している。
  • 水戸秀平 演 - 大森南朋 梨花が選んだ最初の夫。優子の実の父親。
  • 泉ヶ原茂雄 演 - 市村正親 梨花が選んだ2番目の夫。
  • 優子の友人 演 - 萩原みのり、中井千聖 高校の同級生。

(ウィキペディア「そして、バトンは渡された」より抜粋)

感 想 (ネタバレも!)

 ウィキペディアの概要欄に間違いがありますね。「現在は4人目の父親森宮壮介と暮らす17歳、高校2年生の主人公・森宮優子」→「現在は3人目の父親森宮壮介」です。3人目!

 名字が変わったのは4つ目ですけど、あいだの「田中」は梨花さんの姓ですから………

 興味を持たれたかたは、是非!

 原作小説を持っていますが、実は読んでいません。積み。おもしろいっていうのは分かっているので、ついつい温めてしまいがちです。

 なので、映画の進行が原作に合わせたものなのかは分かりません。でも、本と映画は媒体が違うので、本での正解が映像で正解とは限らないのではないかなって思います。

 あ!良い作品だったと思います!

 森宮(田中圭)さんがオトナで、性格が穏やかで、急に怒ったり機嫌が悪くなることなく、保護者として子どものサポートをしっかりしていて、きちんと「父親」をやっていて、とにかくいいひとです! 

 優子(永野芽郁)ちゃんも、だいたい笑顔で過ごしていて、意地悪されても、笑って躱そうとしていて、とにかく頑張っています。カワイイ。

 梨花(石原さとみ)さんは、義理の娘を溺愛する母親です。明るくて、可愛くて、窮屈さが苦手だと娘を残したままふらりとどこかへ行ってしまう。料理は苦手、掃除や片づけもキライ。オシャレは大好き。なんか分かります!

 時系列が入り組んでいるので、分からなくはないけれど、そこは不親切設計だなって思いました。それから、原作準拠なのかもしれませんが、みぃたんはトラップだなって。せめて「泣き虫ゆうちゃん」とか「ゆこちゃん」ならフェアなのに………

 つながらなかった部分がつながって意味を成していく、分からなかったことが分かる、点と点がつながる感じ、欠けたピースが埋まっていくような………そこには楽しみがありますし、ミステリー小説なら叙述トリックだと思いますが、映像作品ではアンフェアに感じます。(そもそもミステリーではないですが………)

 単行本376ページ、文庫版432ページと長編な原作を2時間ちょっとの映画に凝縮しているので、ささやかな違和感はそのせいかな………

 分からなくはないけれど、身勝手というか、なんというか………キャラクター造形としてはありだけど、もっと人間は自分勝手でワガママで、それでいて他人を思いやることができて、こころを傾けたり、優しく接したりできる、性格的な“バランス”があるような気がします。どこが突出しているかで、そのひとの性質が決まるような。それが、今ひとつピンとこない。わたしにとっては、登場人物の全員が分かるようで分からない。理解できるようで理解できない。そんな感じです………

 近いうちに原作で確認しようと思います✨

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

☆☆☆ 毎日お疲れさまです。あなたが笑顔で過ごせる日々でありますように!☆☆☆

*1:ウィキペディア調べで6作品(/小説全19作品)