ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『ミッドナイトスワン』

 こんにちは。

 Netflixで配信中。オススメに上がっていたので観てみました。2時間4分と(わたしにとっては)長尺。だけど、上映時間の長さに対して情報量が少ないというか、行間を読み取らないといけないというか、映像情報が過剰あるいは不足しているというか、分かるひとにだけ分かればいい、伝わるひとにだけ伝わればいいという姿勢を感じるというか、作り手の熱量を受け取れなかったというか、わたしには合わなかったです。

 映画に先行して出版されている小説を読めば、なるほどと理解できる部分が多いのでしょうか。だとしても、映画は映画で成立するべきだと思うので、小説で補完することが前提なら不親切です。(わたしの読解力が壊滅的なのだという意見は受けいれます………それもあるかも…)

作品紹介

『ミッドナイトスワン』は、2020年9月25日公開の日本映画。

ミッドナイトスワン Midnight Swan

  • 監督 内田英治
  • 脚本 内田英治
  • 音楽 渋谷慶一郎
  • 配給 キノフィルムズ
  • 公開 日本 2020年9月25日、アメリカ合衆国 2020年11月5日(HIFF)、エジプト 2020年12月2日(CIFF)、台湾 2020年12月31日、イタリア 2021年6月30日(ウディネ・ファーイースト映画祭)香港 2021年9月25日(HKLGFF)/2021年10月7日、オーストリア 2021年10月9日(ジャパアニュアルウィーン日本映画祭)、ベルギー 2022年3月25日(ジャパンスクエアフィルムフェスティバル)、オランダ 2022年5月14日(シネアジアフィルムフェスティバル)、カナダ 2022年6月19日(トロント日本映画祭)、大韓民国 2023年6月1日
  • 上映時間 124分

キャスト

  • 凪沙(武田健二)演 - 草彅剛 体と心の葛藤を抱えながら生きるトランスジェンダー(出生の性別は男性、性自認は女性)。映画序盤ではニューハーフショークラブ「スイートピー」に勤務。
  • 桜田一果 演 - 服部樹咲 母のネグレクトに耐えながら暮らし、遠い親戚である凪沙に預けられた中学生。バレエを通じて才能が開花していく。
  • 瑞貴(野上剣太郎)演 - 田中俊介 スイートピーに勤務するショーガール
  • キャンディ 演 - 吉村界人 スイートピーに勤務するショーガール
  • アキナ 演 - 真田怜臣 スイートピーに勤務するショーガール。店のナンバーワン。
  • 桑田りん 演 - 上野鈴華 一果の同級生で同じバレエ教室のライバル。親の押し付けには僻癖しながらも、2歳半から習ったバレエにかける思いは熱い。
  • 桑田真祐美 演 - 佐藤江梨子 りんの母。かつては自身もバレエで入賞し、夢を娘に託す。
  • 桑田正二 演 - 平山祐介 りんの父。りん曰く、収入4桁愛人付き。
  • 武田和子 演 - 根岸季衣 凪沙の実母。トランジェンダーとして生きる凪沙を素直に受け止めることができない。
  • 桜田早織 演 - 水川あさみ 一果を産んだ母。和子の妹の娘で凪沙とは従妹関係にあたる。元暴走族でキャバクラ嬢。一果を19歳で産み、ひとり手で育てる。
  • 洋子ママ 演 - 田口トモロヲ スイートピーのママ。今よりマイノリティが生きにくい昭和という時代を女として生き抜いた強さを持つ。
  • 片平実花 演 - 真飛聖 バレエスクールの講師。5歳でバレエを始め、現役引退。スクール開講7年目。教えるのはうまいがコーチとしての実績はない。

(ウィキペディア「ミッドナイトスワン」より抜粋)

 興味を持たれたかたは、是非!

 ご自身の目で確かめて!

感 想 (ネタバレも!)

 いろいろな賞を受賞しているということは、多くの審査員に評価されているということで、それに対して拍手喝采な記事を書けないのは、なんというか斜に構えている感じがして、カッコ悪いな………と思うのですが、別にあまのじゃくなことを言いたいわけでも、悪く言うつもりもなくて、ただ素直に「何が言いたかったのかな」って気がしただけです。わたしには伝わらなかった。

 自身はそうではないのに、トランスジェンダーの女性役を演じた俳優・草彅剛さんの演技力を全世界に知らせたい。日本には、こんなすごい俳優がいるんだよ!というのが映画の主題なら、充分に伝わりました。自身の性自認と実際の性別に乖離があって、悩み続けている女性・凪沙そのものでした。なかのひと(草彅剛)のキャラクターは微塵も感じさせない。映画のなかで、彼女は武田健二としての人生を歩んできていて、その先に凪沙として生きている今がある。

 凪沙さんと一果がバレエを通じて、少しずつこころを通わせていくのは良いなぁって思いました。バレエの先生に「お母さん」って呼びかけられたときの凪沙さんは、すごくうれしそうだった。バレエを習っている周りの他の母娘を見て、凪沙さんも一果の本当のおかあさんになりたいと思ったのかな………だから、性転換手術を受けることにしたのかな。

 とはいえ、何故?このタイミングで?お金が貯まったから?なんだか、いろいろ分からないです。凪沙さんは、もともと手術を受けたいと思っていた?お金がなくて出来なかった?でも、一果のバレエのためにお金を使ってしまったはずでしょう?だから、このタイミングで自分のために使えるお金をどうしたの?分からない。それに、手術したいなら、もっと早くしてたと思う。分からない。凪沙さんは、本当に性別を変えたかった?女装が好きなだけじゃなくて?それなりに調べて、費用も捻出して、渡航しているはずなのに、そこまでしたのにアフターケアを疎かにするとか、あるのかな?

 それに、タイは性転換手術では先進国のはずなので、術後のアフターケアをきちんとしていなくて死んでしまうという流れも、よく分かりません。万が一、起こり得たとしても縫合不全とか創感染は術後1ヶ月以内のことで、1年後にどうこうってことはないのでは。それに、そもそも敗血症なら1年も保たない………(あの描かれかたで生きているという結末はないと思うけれど、実は生きてる?謎です)

 りんちゃんは、死んでしまったの? バレエのコンクールは数日に渡って実施するもの? それなら、一果は“白鳥の湖”を踊るときには、りんちゃんの死を知っていたの?

 そこも、よく分からない。時間の経過があるなら、悲しむりんちゃんの両親とか、お葬式の場面とか入っても良さそうなのに………

 海に入っていった一果が生きていて、世界へと羽ばたいていく、これから先も力強く自分の足で歩んでいく、そこは良かったなって思いました。子どももいつかは大人になる。大きくなれば、自分で生きていける。

 また別の機会に、違った心持ちで、この映画を観たら、また違った感想を抱くかもしれません。でも、今の素直な気持ちはこんな感じです。

 今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

☆☆☆ 毎日お疲れさまです。あなたが笑顔で過ごせる日々でありますように!☆☆☆