ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『一度死んでみた』

 こんばんは。お疲れさまです。

 『累』を観たら、これを観たひとはコチラも……って流れでプレビューが始まりましたが、それがすごく気になったので観てみました。どういう基準なのか分かりませんが、予告編では取り上げられないようなところがすくい取られている気がします。(わたしが目にしたのは、ゴーストと七瀬のやりとり。「デスデス言ってるだけでデスメタル?それじゃただの遅れてきた反抗期なんじゃないの?」「生き返らせて本人から聞けよ。このタヌキ女」「はぁ?わたしネコに似てるって言われてるんですけど!」「タヌキは哺乳類ネコ目*1」「タヌキもネコ?」「おい、ネコタヌキ」「ネコタヌキ!」「まだ社長に言いたいことあるんだろ」「たくさんあるわよ!生き返らせて、死ぬほど文句言ってやる!」「たてるぞ、ネコタヌキ」)

 おもしろかったデス!(ネタバレ)

 わたしの感想なんてどうでも良いので、興味があったら是非!どこを切り取ってもおもしろいので、今度 両親が帰ってきたら一緒に観たいなって思います。

作品紹介

『一度死んでみた』(いちどしんでみた)は、2020年3月20日公開の日本映画。監督は浜崎慎治、主演は広瀬すず

配給     松竹

公開     2020年3月20日

上映時間   93分

製作国    日本

薬を飲んで仮死状態になった父親を火葬から救うべく、デスメタルバンドのボーカルである娘がゴースト社員である父親の秘書と協力して奮闘する姿を描くコメディ。

登場人物

  • 野畑七瀬 演 - 広瀬すず 売れないデスメタルバンド「魂ズ」のボーカルを務める女子大生。父親の教育により子供の頃は化学が大好きな少女だった。
  • 松岡卓 演 - 吉沢亮 計の秘書。あまりの存在感の無さに「ゴースト」と呼ばれている。ピンチに力を出すタイプ。
  • 野畑計 演 - 堤真一 七瀬の父親で野畑製薬の社長。会社乗っ取りを企てるライバル企業のスパイ社員を炙り出そうと2日間だけ仮死状態になる薬「ジュリエット」を飲んだものの、ライバル企業の策略により2日後に火葬される事態に陥ってしまう。「ロミオ」の開発者。本当は、亡き妻のため作っていた薬。
  • 火野 演 - リリー・フランキー 計が「ジュリエット」を飲んだことがきっかけで仮死状態になった際に現れた天国への案内人。計に付き添う優しい人。
  • 渡部 演 - 小澤征悦「経営再建のプロ」として野畑製薬に雇われた男。スパイ社員の炙り出しのため、計に「ジュリエット」を飲むことを提案する。葬儀の妨害と火葬を急ぐ。
  • 田辺 演 - 嶋田久作 野畑製薬のライバル会社である「ワトスン製薬」社長。若返りの薬「ロミオ」の研究データを手に入れるために計を亡き者にしようと企てる。
  • 野畑百合子 演 - 木村多江 計の妻および七瀬の母。本編の5年前に亡くなっている。
  • 藤井 演 - 松田翔太 計が飲んだ「ジュリエット」を発明した研究員。計には「じいさん」と呼ばれている。そこに本当の意味がある。たまにジュリエットを飲み。死んで三途の川で釣りして2日後に戻る。
  • オタク 演 - 加藤諒 七瀬がいるバンド「魂ズ」を応援するオタク。
  • ラーメン店の店主 演 - でんでん 七瀬のアルバイト先のラーメン店の店主。
  • 野畑製薬の役員 演 - 森下熊幸(宇崎)、おかやまはじめ(曽野)、湯浅卓(実)、眞鍋かをり(小池)とぼけた役員会でも、要点と計の意向は心得ている侮れない役員たち。計が死んで、娘が社長でも「社長命令は」絶対である。
  • 野畑製薬の社員 演 - 柄本時生前野朋哉、清水伸、西野七瀬、志尊淳 スゴイ薬を作ってるせいで、食べることが一番。食堂に計を一時的に安置しているため、昼食を心配する。
  • 警備員 演 - 城田優 野畑製薬の警備員。出番は一度。
  • 掃除のおばさん 演 - 原日出子 野畑製薬に通う掃除のおばさん。
  • 宇宙飛行士 演 - 野口聡一JAXA 宇宙飛行士)
  • ボーイ 演 - 佐藤健 高級クラブのボーイ。
  • あかね 演 - 池田エライザ 高級クラブに勤務するキャバクラ嬢
  • 同僚 演 - 古田新太 計の元同僚。
  • ジェームズ布袋 演 - 大友康平 音楽ディレクター。
  • 坊主 演 - 竹中直人 百合子の葬儀で奇妙な読経を挙げる坊主。
  • 支配人 演 - 妻夫木聡 計の葬儀に使用される「クラウンホテル」の支配人。

魂ズ

  • 桃子 演 - 安藤ニコ ギター担当。
  • 念持 演 - スズキリクオ ドラム担当。
  • ほのか 演 - 鈴木つく詩 ベース担当。

スタッフ

(ウィキペディア「一度死んでみた」より抜粋)

感 想 (ネタバレも?!) 

 シンプルな筋で、会話のテンポが良くて、ストレスフルな展開がない。最初から最後まで、すごくおもしろかったです!

 映画館で予告を観たときは、そんなに惹かれなかったんです。既視感というか。あぁ、そういう感じですか。観てないけど、分かる気がしますって*2。でも、全然ちがいました。思っていたのと違った。ひとりひとりのキャラクター造形とか、展開とか。同じようなしょうゆ味のラーメンでもお店(作り手)によって味が違うってことでしょうか?

 主人公の野畑七瀬(広瀬すず)が可愛いです。お父さんのこと「臭い」とか「キライ」とか「死ね」とか言ってるけど、本当は大好きなんだなって感じで、反抗しているわりに素直だし、アホってわけではなくて、むしろ賢い。主人公がうだうだしすぎて、話が停滞するのはイライラしますが、そういうこともありません。デスデス言ってるけど丁寧なだけじゃないかって、観察者の松岡(吉沢亮)にツッコミを入れられているデスメタルバンド“魂ズ”の曲とか。観客とのコールアンドレスポンスとか。そういうのも、楽しいです。 

 研究を優先させて、ママ(木村多江)の最期に間に合わなかったことで、七瀬と父の間には溝があります。それでも、娘のことが心配な父(堤真一)は、松岡の存在感のなさを買って「娘の観察」を依頼します。松岡「娘さんと話したら良いじゃないですか」父「そうだな……いや、まずは観察だ!」相手と向き合うには勇気が必要ですものね。父、可愛い。

 

 野畑家の仏壇(……で合ってるのか)にある遺影が新しいです。立体ホログラムで「ここよ〜!あ〜!」って、ママ……………可愛すぎます。余計に寂しくなってしまうじゃないデスか!

 

 某社員の謀略で、開発途中のジュリエットを飲んだ父は「一度死んで」しまいます。迎えに来たのは、火野(リリー・フランキー)さん。さっそくボートを押さえて、あちらへ漕ぎ出します。全力で嫌がる計(父)さん。

 あー、三途の川のBGMがモルダウに聴こえます。

 河岸に見える妻の姿。「来るのが早すぎよ!」

 

 やたらと出演者が豪華です。顔が可愛い社員は、志尊淳さん!テンション高い警備員は、城田優さん!高級クラブのボーイに佐藤健さん、接待する従業員・あかねさん役に、池田エライザさん。すっごく可愛いデス!

 計さんを救出するために、時間をかせぐための作戦を立てる七瀬と松岡。とりあえず、七瀬の泣き落としで告別式だけでも行うこととなります。合併を企てるライバル会社の暗躍で、葬儀会場はどこも予約がとれず、そこで白羽の矢が立ったのが郷ひろみさんのディナーショーが中止となった「クラウンホテル」

 ホテルなので、葬儀関係はNGと支配人(妻夫木聡)に難色を示されますが、デスメタルバンドのライブ(ミサ)ということで押し通します。この花輪が黒いのは「デスメタル…デス」このお写真は「ジャケット写真デス」これじゃ遺影……「修正します!」これは(香典の受付)「当日券売場デス」これは(立て看板)「ツアー名デス!」このマークはさすがに……(会場案内の矢印「👉野畑家」)「👆デス」

 なかなか会場に入れないでいる七瀬を待てず、ミサが始まります。ドラマーの木魚に合わせた読経。(火野「♪トントントントン *3」計「それダメ!」遊びゴコロが満載すぎます!) 支配人「中止してください」メンバー「ドラムソロデス」支配人「いやしかし……」それならと指パッチン!回るミラーボール、いろんな色の照明!「新しい!」「故人の遺志デス!*4

 参列者の宇宙飛行士の役が、本職のかた・野口聡一(JAXA 宇宙飛行士)さんで、もうそれだけですごくおもしろい。そっと棺桶に宇宙服を入れて、手を合わせています。え?計さんと、どんな関係?!宇宙愛好家の仲間???

 長くなってしまいましたね。しかも、拾いきれていない部分が多いです。魂ズのミサが始まる前に、裏切り者の社員の企みで出棺時刻が早まったり、そのせいで早く目覚めさせるために七瀬と松岡で研究ノートを探したり、父にとっての大切なものが何か明らかになったり、ライバル会社社長からの刺客にノートを奪われそうになったり、迎撃したり、告別式にマスコミを手配されたり……

 告別式の会場がザワザワしている間に、松岡が社長に近づきます。そっと顔を寄せる松岡。ザワつく会場。うろたえる計。唇が触れ合う……と思われた瞬間、強烈な静電気が起こります。本体に戻る計さん。駆け寄って心臓マッサージを始める七瀬。

 でも、渡部(小澤征悦)に阻まれて、あっという間に出棺されてしまいます。走って、途中からは借りた自転車で追いかける七瀬。でも、間に合わず……煙突からは黒い煙がたなびきます*5

 悲しみに包まれていると、扉を叩く音が……いやいやいやいや怖い怖い怖い怖い!宇宙服に包まれて現れる計さん!あ!なるほど!宇宙服!耐火性ね!って、そんなわけあるかい!*6

 感動の再会!

 とりあえず、ツッコミたいことはあるけれど「良かったね!」で終われる最後で良かったです。ご都合主義おおいに結構デス!

 エンドロールは魂ズの演奏。それから、そのあとも少しだけ話が続きます。コメディ・ロマンス・シリアスが、丁度いいバランスでブレンドされているって感じがしました。わたしは好き!

 「実験と観察……デス!」

 

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

*1:検索したらGoogle先生はイヌ科って。ん?って思ったけれど、よくよく考えたら食肉目の別名がネコ目。ってことは、やっぱり犬もネコ目。なるほど、理解です。

*2:映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』のイメージがあったり、なかったり……

*3:ヒノノニトン♪

*4:故人って言ってしまってるし……でも、支配人。そこはスルー。

*5:なんということでしょう!生き返るって信じていたから、ずっと深刻さを感じませんでしたが、これはヒドイです。っていうか、魂が本体に戻ったはずなのに、生き返ったのに、それを焼いてしまうなんて……。渡部……なんてやつだ。それにしても、ご遺体と一緒に動かさないといけないもの……それは死亡診断書では?だから、七瀬が死守していれば、そもそもご遺体を動かすこともできなかったのでは……などと思ってみたり。

*6:検索したら、宇宙服の耐熱温度は120度。ちなみに火葬は800〜1200度。うん。そこは、考えちゃダメだった。解散!