ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

Netflix『デザインあ』

 最近は少し違いますが、3月くらいまでは朝の出勤前にEテレをつけていることが多かったです。子ども向け番組だけあって、短い番組がいくつもあって、その短い番組のなかにいろんなコーナーがあって、いちいち時計を見なくても、おおよその時間を把握するのに便利でした。それに、おもしろい!

 寝起きのぼんやりしたあたまでも、驚きや発見があって、楽しみにしていました。それから、制作しているオトナたちの子どもに対するあたたかいまなざし……みたいなものを感じられるような気がして、そういうところも好きだったのかなって思います。子ども向けに手を抜かないって、かなり信頼できます。それって、自分が子どもだった頃を忘れてないってことですよね。オトナほどの知識や判断力はなかったとしても、子どもがなにも考えていないわけじゃない。モノを知らなかったとしても、愚かではなかった……でしょう?

作品紹介

デザインあ』(英: DESIGN-AH)は、NHK教育テレビジョンNHK Eテレ)で放送されている、デザインを題材とした番組。

概要 

身の回りにあるものをデザインの視点から見つめ直すことで、「デザインの面白さ」を伝えつつ、子供達の「デザイン的な視点と感性」を育むことを番組の目的としている。

番組スタッフの中心となるのは、全体の構成を担当する佐藤卓(グラフィックデザイナー)、音楽を担当するコーネリアス小山田圭吾)(ミュージシャン)、映像監修を担当する中村勇吾(インターフェースデザイナー)の3名。子供向け番組であるものの、デザインとそれにまつわる創造的な視点を、モーショングラフィクスとサウンドデザインを駆使して高い完成度で表現し、デザインというテーマを子供向けの番組として組み立てた点が革新的であると高い評価を受けている。番組タイトルにある「あ」は50音の最初の文字であり、「デザインの面白さを学ぶ最初の入口」という番組コンセプトが込められている。

子供向け番組でもあり、数分間の短いコーナーをつなぎ合わせた構成となっている。

テーマ曲の『「あ」のテーマ』(歌:Chocolat)は、「あ」の声だけで構成された楽曲で、公式サイト内に閲覧者の描いた「あ」の文字が変化する様子に会わせてテーマ画像が流れる特設サイトが用意されている。

2021年7月1日より、各コーナーをつないで1時間27分の長さに構成し、Netflixでのストリーミング配信を開始した。

(ウィキペディアデザインあ」より抜粋)

感 想

 Netflixで観られるなんて!本社がアメリカだからかもしれませんが(……契約の関係?そのあたり視聴者に委ねられているの?)、今現在も配信し続けているところに、なんだか作品と制作者を同一視しない姿勢のようなものを感じました。

 小山田圭吾さんの不祥事にともないNHKでは、当面の間は放送休止・今後の対応は未定とのこと。不祥事というのは、30年近く前に雑誌のインタビューで語っていた学生時代のいじめです。(それって、NHKもオリンピックも起用した時点で分かっていたことなのでは……?) 子どもの頃の悪ぶっていた自慢は、すごくカッコ悪いと思います。それを悪びれもなく話してしまうことにも、不快感を覚えました。時代背景っていうのもあったかもしれませんが、それは今の時代にはそぐわない。

 でも、なにかが違うんですよね。違和感がある。わたしは、その問題とされていることに対して、語るべき言葉をもっていません。肝心の雑誌インタビューについても全文を読んだわけではありませんし……。この番組について、なにかを語ろうとするなら、流してはおけない事柄なのかなって思いましたが、難しいです。だから、このあたりでいいかな。

 

 謝罪して赦されたら、過去がなくなるわけではないです。それに、謝罪されたからと言って、許さなくてはいけないわけでもない。被害を受けた側は、死ぬまで許さなくたって良いんです。それを責めることは、誰にもできません。でも、それでも、誰かを憎み続けるのも、恨み続けるのもエネルギーが必要で、それはすごくしんどいことです。だから、許さなくていい。そして、そのうえで忘れても良いと思います。わたしは、そうしています。

 

 閑話休題

 もとの番組が短いコーナーの寄せ鍋みたいな作品なので、つないで長くする必要はなかったんじゃないのかなって思いました。同じコーナーだけ集めるとか。時間で構成して、何回かに分けるとか。そういうのが観やすかったかなって思います。それなら、気に入っている作品を探しやすいですし……さすがに1時間27分は長かったです。

.....( ・θ・) <ネタバレ!

 なんだか、すでに感想が長くなりすぎているので、好きなコーナーについて簡単に話します。

 もん 制作過程を線画で解説しながら、いろんな家紋が紹介されます。基本、円と線の組み合わせだけで、曲線などの複雑な模様ができあがっていって、すごくおもしろいです。巴と鷹の羽と鶴が出てきます。

 解散! すごくおもしろいです。「身の回りにあるものを分解してパーツを並べる様子を描くストップモーション・アニメーション。合図のホイッスルとともに、パーツが勝手に解散するように描かれる。」「映像制作は岡崎智弘。」制作過程はおそらく気の遠くなるような作業であることが想像できますが、でも楽しい。トランプだったら、ハートとかスペードといったマークや数字がカードから飛び出して、要素ごとにそれぞれが整列していきます。そろばんだったら枠と玉と梁と桁、電卓だったらボタンと基板と部品たち。

 思ってたんとちがう ある程度、高さのある場所からダンボールがゆっくり落下していきます。上には取り扱い注意の表示。悲劇の予感しかしません。なかみは、なんだろう?グラスかな?壊れものだろうな。あるいは、ぬいぐるみとかかな?……って思いながら見守っていると、地面にあたった瞬間に砕け散るダンボール(と思われていた箱) まさに、思ってたんとちがう!

 ない世界 たとえば、服がなかったら?窓がなかったら?そんな世界をアニメで表現していて、おもしろいです。普段、あたりまえのようにあるものについて考える機会になります!

 デザイン問答 「すべてのモノの形や仕組みには理由があることを、「先生」(声 - 平泉成)と「坊や」(声 - 安西英美)の電話相談形式による「問答」により説明するアニメ。」「偉人編と題し、デザイナーとして活躍した歴史上の人物を解説する事もある。」なんとなく聞いたことがあった宇宙船地球号という言葉を広めたリチャード・バックミンスター・フラーが紹介されていました。ジオデシック・ドームが出てきて、とても興味深かったです。強固な巨大建造物。ステキです!

 

 他にも、おもしろいコーナーがたくさんあります。興味を持たれたかたは、観てみてね!🦋