ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

『寫眞館』

 こんにちは。お疲れさまです。

 短編映画づいてる今日のこの頃です。こちらも検索で出てきたので気になりました。Netflixで配信中。

作品紹介

あらすじ

時は戦前。丘の上で写真館を営む主人の元には、色々な人々が訪れる。

ある日訪れたのは一組の夫婦。婦人は恥ずかしそうに下を向くばかりだったが、写真館の主人はあの手この手で婦人の笑顔を写真におさめた。

だが翌年、その夫婦と共にやってきたのは、ムスッとした彼等の愛娘だった。

主人は必死に笑顔を引き出そうとするが―。

主人と少女の交流を、時代変遷と共に描く、ノスタルジックアニメーション。

スタッフ

劇中挿入歌

シューベルトピアノソナタ」第3番・アダージョ 第1番・アンダンテ

(株式会社スタジオコロリド公式サイト>作品紹介)

2013年/16分

感 想 (ネタバレも!)

 セリフがなくて、クラシック音楽だけですが、それだけに言葉の違う国のひとにも伝わるものがあるんじゃないかなって思いました。それとも、歴史が少しでも分からないと伝わらないんだろうか………(そこは分かりません)

 あらすじは、引用した通りです。

 婦人が、美人さんです。恥ずかしがって、なかなかカメラを向けないところも可愛らしい。やがては、結婚して、子どもと一緒に写真館へ来て………その子どもがなかなか笑いません。

 お人形を渡しても笑わず、抱いたまま返してくれないので、写真館の主人は、そのまま子どもに人形をあげます。帰りがけに、子どもが人形を取り落としてしまって、水たまりの中に……雨も降っていて濡れて汚れてしまいます。そのまま、拾おうとしないところに、家に帰ったら他にいっぱい人形を持っているのかなとか、モノには不自由していないのかなって思いました。たしかに、濡れた人形を拾ったりしたら、せっかくの服が汚れてしまいますから。でも、他に人形を持っていなくて、手放しがたい大切なものなら躊躇なく拾いそうな気もします。

 女の子は少しずつ成長して、節目・節目に写真館に写真を撮りにきてくれます。たぶん先生になって、結婚して、子どもが産まれて、その子が大きくなって、出征して、亡くなって………女の子も、女の子ではなくなります。女の子の両親も、いつしか他界して……………

 写真館に来ると、その日は休業の札がかかっています。

 そっと建物に入って、2階へ上がると、写真館の主人が臥せっていました。おかゆを作って食べさせてあげて、水分を用意して、世話を焼いてやります。写真館の1階には、これまで主人が撮影した、たくさんの写真がありました。写真のなかでは、誰もが自然な笑顔を浮かべています。

 そして、少し回復したらしい主人が2階から降りてきて、彼に誘われるがままに、かつての女の子は写真館主人と共に写真におさまります。ふたりとも笑顔を浮かべていました。

 

 最初から、写真館の主人はひとりで切り盛りしていて、誰かが近くにいる様子がないので、ちょっと寂しいなって思いました。そういう話ではないのかもしれませんが。両親も兄弟もいなくて、伴侶もいた感じがしない。それでも、店を訪ねてくれるお客さんが、彼にとっては家族も同然なのかもしれません。

 分かったような、分からないような………

 でも、良かったねで終われる作品なので、良かったです。声高に平和を訴えられるよりも、力強いメッセージが込められているような気がしました。誰もが笑顔でいられる世のなかであってほしい。そして、どんな世のなかでも、ひとは笑えるんです。

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©株式会社スタジオコロリド

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓