ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『こま撮りえいが こまねこ』

 近ごろは、前から観たかった映画があったので、先に原作の小説を読んでいました。そして、すごく満足しました。(あと味は悪くなくて、好きな話でした) でも、なんだかキャラクターがこころに居座ってしまったというか、イメージが残ってしまって、すぐに「次は映画」って気分になれません。

 なので、なんとなく合間に全然ちがう味のものを試してみようと思って、Netflixで見かけて気になった『こま撮りえいが こまねこ』を観ることにしました!

作品紹介

こまねこについて」

2003年2/28~3/23の約1ヶ月間に渡り、東京都写真美術館にて、『過程を見せる展覧会。“絵コンテの宇宙ーイメージの誕生”』展が行われました。 この展示は、一般の人の目には触れる機会の少ない、CMやミュージックビデオ、アニメーション作品などの映像の制作過程を紹介することで、「作品を産みだすこと」の魅力を伝える目的で行われました。そこでは、絵コンテ・セット・メイキング映像などだけでなく、 撮影現場そのものも展示してしまおうという試みがなされました。 スタッフは、「NHKキャラクター どーもくん」のスタッフチーム。

そこで制作された作品が、「こまねこ はじめのいっぽ」です。「こまねこ はじめのいっぽ」は、シネマライズで5話完結のシリーズとして、それぞれ1分ほどのショート・ショートフィルムに編集したものが上映されました。

そして、一生懸命“こま撮りする”こまちゃんのかわいい姿にファンが急増!2006年冬、劇場長編アニメーション「こま撮りえいが こまねこ」として全国公開。2007年夏にはDVDも発売されました。

 

「こま撮りえいが こまねこ

山の上のおうちに暮らすこまちゃんはものづくりが大好きなネコの女の子。いつも自分の心に素直に、そして楽しく暮らしています。屋根裏部屋で作品をつくる日々、ピクニック、苦くても大人ぶって飲むコーヒー・・・。笑ったり、嬉しかったり、かなしいときには声をあげて泣いたり・・。そして、みかけがこわい雪男とも ”おともだち” になれると信じています。そんなこまちゃんとひょんなことから出会った内気な少女、いぬ子。対照的な二人は ”ほんとうのともだち” になれるのかな?

ひとコマひとコマ愛をこめて制作されたコマ撮り人形アニメ-ションがあなたの心に、あたたかくてほっこりした陽だまりをお届けします。

 

  • こま撮りってなに?

  人形をひとコマ(1コマ=1/24秒)ずつ動かし、照明・セット・カメラポジションを変えながら撮影するアニメーションの手法。1日わずか数秒分の映像を撮影することしかできません。

  • 「半立体アニメーション」もかわいい!

  長編こま撮りえいが では「半立体アニメーション」と呼ばれる平面の人形を使った撮影も行っています。ガラスの板の上に人形を載せ、上にカメラを設置して撮影します。背景はガラス板の下に設置されています。これは、ヨーロッパなどで使われているアニメーションの伝統的方法です。半立体ならではの、少し懐かしい質感のこまちゃんに出会えます。

(「こまねこ公式サイト」より抜粋)

感 想

 というか、観終わってから作品情報を検索して、こまちゃんが女の子ってところにビックリしました。なんとなく、男の子かなって思っていたので……

 なんで、そう思ったのかなって考えたら、こまちゃんは服を着ていないからかなって思いました。ミッフィーちゃんは着てるし、ジャッキー(たまに着てない?)やルルロロも着てるし、キティちゃんも着てる。ドラえもんは着てない、どーもくんも着てない。あ、でも、どーもくんに出てくるイタチの女の子たーちゃんも着てない!ということは、NHKキャラクターのお家芸ですか?

 でもでも、検索したら、うさぎのモフィ(女の子)も着てなかった。ペネロペ(女の子)もおなかにポケットみたいなのが付いてるけど、たぶん着てない。ムーミンは着てない、スノークのおじょうさんも着てない。ミッキーマウスは着てる、ミニーマウスも着てる。作品ごとの色合いもあるかもしれませんね。(すでに先行研究がありそうだと思ったのに、見つけられませんでした。)

 それに、一人称「ボク」って言ってなかった?って思ったけれど、よくよく考えたら、言ってません。みんな「にゃーにゃ」とか「わん」とかで、日本語は話していなかった……気がする……勝手に脳内で補完してしまったみたいです。チラッと映る こまちゃんの絵コンテには日本語が書いてあるように見えます。

 とはいえ、性別が思っていたのと違っても、特に感想に変わりはないです。とてもおもしろかった。というか、動きのなめらかさと、そこにかけられた膨大な時間を思うと、ひと言で片づけてしまってはいけないのかな……とも思いますが、それ以外の語彙が出てきません。

 こまちゃんの動きが自然で、可愛いです。まばたきしたり、くるくる回ったり、カーテンを閉めたり……きっと細かな、些細なことの積み重ねがこまちゃんを生き生きさせているんだろうなって思います。絵コンテを描いて、ぬいぐるみを作って、背景を用意して、ひとりで撮影して、こまちゃんスゴイな。照明がうまく固定できなかったり、ぬいぐるみが何度も倒れてしまったり、虫が入ってきたり、ぬいぐるみの目がとれてしまったり!探しても見つからなくて、「にゃー」って涙しながら新しい目をつけてあげるこまちゃん。こころが折れなくて、エライです。そして、続きを撮って、完成させます。ぬいぐるみと一緒に試写会をします。ドーナツとコーヒーを用意して、カーテンを閉めて。スクリーンのなかで、こまちゃんの作った物語が進んでいきます。ENDマークがうれしい。

 創作って楽しい。でも、大事なことは完成させることだと思います。趣味でやっていて、明確な納期がないと、完成させることは意外にとてもむずかしいと(わたしは)思います。もっと良くなるかもしれないとか、細かいところに手を入れていくと、完成しなくなってしまう。

 わたしも、なにか創ってみたいなって思いました。こまちゃんみたいに。自分にできることで、やってみたいです。🦋

 

公式サイトはこちら→こまねこ