ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

ドラマスペシャル『スイッチ』

 途中まで観ようとしたけど、明けで疲れすぎていて無理でした。普段、家では裸眼で過ごしているのですが、最近は家でもテレビを観るときはメガネなので、それに慣れてしまって、メガネなしでは字幕を追うのもひと苦労です。

 前は、テレビの近くに陣取って眺めていたものですが、メガネに慣れると、近づいてもメガネをかけた時ほどハッキリ観えるわけではないことに気づいてしまったし、かといってメガネをかけると目の奥が痛んで涙が出てくるし、疲れるし、眠たいし、目を開けていられない………寝るしか……

 というわけで、次の日にあらためて最初から観ました。

作品紹介

『スイッチ』は、2020年6月21日の21:00 - 23:04(JST)にテレビ朝日系「日曜プライム」で放送されたテレビドラマ。監督は映画『君の膵臓をたべたい』を手がけた月川翔、主演は阿部サダヲ。脚本家・坂元裕二のオリジナル作品。7年間交際し、別れてからも腐れ縁を続けている元恋人同士の検察官の男性と女性弁護士が、同じ事件の真相を互いの視点から突き止めていく様を描くリーガル・ラブサスペンス。

キャスト 

駒月直(こまづき なお)演 - 阿部サダヲ (青年時代:醍醐虎汰朗)

横浜地検みなとみらい支部所属の検察官。数々の事件に関わってきたが出世には縁遠く、若干肩身の狭い思いをしている。また、出世できないのは贈収賄容疑で知事を立件したことが尾を引いているのではと曽田から推測されていた。昔の恋人である蔦谷円とは笑いのツボや些細な価値観が合っており、10年以上も腐れ縁を続けている。

蔦谷円(つたや まどか)演 - 松たか子(青年時代:出口夏希

横浜ゴールド法律事務所所属の女性弁護士。直とは学生時代から7年間交際しており、現在も何かと交流がある。鳩が大の苦手で、自宅である高層マンションのベランダには鳩対策グッズが並んでいる。ある理由から刑事事件は担当しないと決めているが、「連続突き飛ばし事件」の被疑者を弁護することになる。

鈴木貴司 演 - 眞島秀和

円の現在の恋人で、広告代理店に勤務しておりCMなどを手がけている。性格は極めて誠実で生真面目。

佐藤亜希 演 - 中村アン

直の現在の恋人で料理研究家。女子力が高く華やかな美人で、SNSにはよく自撮りを載せている。

星野七美 演 - 石橋静河

弁当店に勤務する若い女性。「連続突き飛ばし事件」の被害者遺族で、本作のキーマンの一人。

橋口結麻 演 - 岸井ゆきの

円の後輩弁護士。無意識に他人から怒りの矛先を向けられることが多く、本人も自覚している。自称「はけぐち」。

曽田知基 演 - 井之脇海

直を支える検察事務官。直に憧れており、積極的にコミュニケーションをとろうとする。

折原浩次 演 - 迫田孝也

「連続突き飛ばし事件」の担当刑事。

大木和馬 演 - 篠原悠伸

円が弁護を担当する「連続突き飛ばし事件」の被疑者。大企業の次期社長の息子で、世間知らずな現代っ子

星野依子 演 - 原日出子

「連続突き飛ばし事件」の被害者。階段から転倒し死亡する。七美の母で、同じく弁当店に勤務していた。

大泉鷹太郎 演 - 嶋田久作

直と円に深い関わりがある人物。

重藤啓輔 演 - 岡部たかし

「連続突き飛ばし事件」の被害者。派遣会社勤務。早朝、マラソンの途中で事件に遭い、重傷を負う。

重藤涼子 演 ‐ 阿南敦子

重藤の妻。

本田聡司 演 - 尾美としのり

検察官。

八角夏美 演 - 高畑淳子

円が勤務する横浜ゴールド法律事務所の所長。頑なに刑事事件を拒む円には手を焼いている。

スタッフ 

(ウィキペディア「スイッチ(テレビ朝日のテレビドラマ)より抜粋」)

感 想 (ネタバレも少々)

 おもしろかったです。蔦谷円(松たか子)さんと駒月直(阿部サダヲ)さんのやりとりが、なんとなく覚えのある雰囲気だなって思ったら、脚本が坂元裕二さんで、オリジナル作品とのこと。なるほど。なんだか仲が良いんだか、悪いんだか分からない感じの言い争いに深く納得しました。(『大豆田とわ子と三人の元夫』の脚本家さんですね!)(っていうか、2020年放送だから逆なのか……)

 「パソコンにお茶こぼせ」「ラップ剥がすところ迷子になれ」「洗濯物 生乾きになれ」「餃子やくたびに皮全部フライパンにくっつけ」「ブーツ履いて出かけて座敷に通されろ」「シャンプーとリンスの減り方のバランス悪くなれ」「カバンの中のあんパン潰れろ!」「あんパンは潰れてるやつのほうがおいしいのに」勝者、円さん!

 

 駒月さんはプライベートな時間を大切にするタイプなのか、出勤途中に後輩に挨拶されても職場の建物に入るまでは徹底して無視します。(パワハラって言われてしまいませんか?)そんな駒月さんに憧れる検察事務官・曽田知基(井之脇海)さんは尊敬するひとに「宮崎駿宮本茂・駒月直」をあげます。駒月さんから、それぞれの最高傑作を聞かれ、「宮崎駿:空飛ぶゆうれい船のビル破壊シーン」「宮本茂:初代F-ZEROピクミン」と答えて、最初はうっとうしがられていたのに、急に打ち解けます。(ピクミンは分かるけど、他の単語が全然わからない。ついていけません。なんだか寂しいので、あとで調べる……)

 

 現在のドラマが進んでいくなか、ときおり回想シーンが入って、蔦谷さんと駒月さんの出会いのきっかけなども明らかにされていきます。

 

 蔦屋さん、駒月さん、それぞれの恋人の4人で食事をする場面が何度もあります。食卓を挟んで、目配せしあう元カレ・元カノ同士のふたり。別れたあとも、今の恋人以上に気が合うんじゃ……

 というか、それぞれの現在の恋人たちが濃いキャラクターなのかな。蔦屋さんの恋人・鈴木貴司(眞島秀和)さん「ワインはかしこまって飲むものではありません。」「リラックスして飲みましょう」って言ってるのに、「どうですか?物語を感じませんか?」……え? 駒月さんの恋人・佐藤亜希(中村アン)さん「感じます」「森のなかに双子の美しい兄と妹が住んでいて」鈴木「わかります」わかるんだ?!

 

 劇中ドラマに『ラブ・ジャンクション』というトレンディドラマが出てきたり、なんだか懐かし楽しいです。

 たぶん元ネタがあるんだろうけど、ハッキリ分からないところが残念です。くっついたり、別れたりを繰り返して、最終的には別れるドラマって、なんだろう。世代じゃなかったというのもあるけど、でも知ってるひとは知ってるだろうし……知ってたら、もっと楽しいだろうなって思います。タイトルの雰囲気とウィキペディアの登場人物から察すると、『ラブジェネレーション』(……?でも脚本は別の方ですね。キャストは松たか子さんがヒロインで出ているから、必ずしも唐突に出てきたネタではないと思われますが……)(知識は、ないよりあったほうが良いですね。どんなことも、世界の解像度を上げてくれる気がします)(つまり、これに関しては、おもしろがってはいるけど、よく分からないです)

 雰囲気というか、気分は分かる気がします。トレンディ。

 

 鈴木さんは、イイ人なのは分かるけど、なんか合わないなと思いました。悪いひとではないことは確かなんだけど……面倒くさいというか…

 って思っていたら、結婚の話を白紙に戻していて、あまり空気とか相手の表情とかを読むタイプではないと判定していたので、なんというか反省しました。そういうつもりではなかったけれど、侮っていたのかなって……。

 

 「スイッチ」

 

 タイトルが、きちんと回収されていて、すっきりします。タイトルに深い意味なんてなかったんだよ……って流れでも、それが最近のトレンドなのかなって受け流すだけですけど、やっぱり名は体をあらわすって感じのが良いなぁ。そういうことか!っていう腑に落ちた感じは、頭のスイッチをポチッと押したようで楽しいです。タイトルが語りすぎなのは、観る・観ないの判断には最適かもしれないけれど、そこで話が完結してしまうと食指が動きません。(←流行には乗り遅れるタイプです!)

 

 面倒くさいこじらせた大人のやりとりが良いなって思います。そんな長所も短所も含めて、なんだか人間くさくて愛おしい。

 流れと勢いで元鞘かと思いきや、経過した年月とそれに伴う自分の体型の変化、過去の自分と比べてしまう自意識なんかで歯止めがかかって、なんとなく一時の気の迷いと互いに笑って流してしまうところも、つき離されたというよりは、なんだか恋人以上に互いの距離感が近い感じがしました。そういう関係じゃなくても、相手を深く想っているということで……。

 そういうのを、家族って呼んでも良いんじゃないかな。あるいは、仲間。同士。親友っていうのは少し違う気がするけれど、それに近いなにか。というより、関係性に名前をつける必要なんて最初からないのかもしれません。ね。🦋

 

 あえて、なにか名付けるなら、「円と直」で良いんじゃないですかね。(っていうか、よく見たら正反対っぽい名前ですね。円は「まるくて」「線の端と端が閉じている」けれど、直(線)は「まっすぐ」「無限に伸びて端がない」)(って、完全に蛇足でした🐍)