ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」

 こんにちは。

 我ながら、積ん読本のラインナップが素敵だなって思う今日この頃です。読みたい本しかない!(最高では?!)(自分で読みたくて買っていますからね………)

 ということで、ドラマの合間に読書です。

 4月から部署異動して、何が良いかって「休憩が普通にとれる」ということ。前は、おなかに詰め込むって感じだったのが、ちゃんと食事休憩になっています。食べたあとに、少し休める時間もある。しかも、先週なんて、連日定時上がりでした。家に帰ってからの時間が長い!ライフワークバランスって、このことかな………などと。

 ごはん食べて、シャワーして、それ以外の時間がたっぷりある。あとは、ピアノ弾いて、ドラマ観て、本だって読めちゃいます。わぁい!

  • タイトル:渦 妹背山婦女庭訓 魂結び
  • 発行年月日:2021年8月10日 第1刷
  • 著者:大島真寿美
  • 発行所:株式会社文藝春秋

(「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」奥付より抜粋)

感 想 (ネタバレ?)

 前から気になっていました。たまたま本屋さんで、文庫化されたものを見つけたので、手に入れることに!

 それにしても、文庫は良いものです。サイズ感が手軽で、お値段も手頃、ひょいとカバンに入れていける気安さがあって、かさばらず、そんなに重くない✨(もちろん作品によりますが…)。それから、単行本と同じ表紙なのも良いなぁって思いました。あの感じが好きだったので、なんだか嬉しかったです。

 すごく読みやすいです。それに、おもしろい!文楽は、知識として知っているだけで、実際に観たことはなく、まったく縁遠い伝統芸能だったのですが、それに魅せられた以貫と半二の気持ちはすごく良く分かるような気がしました。今なら「沼にハマる」と表現するのでしょうか。対象の魅力に、なすすべなく取り込まれてしまう感じ。とても共感できます。きっと文楽には、それだけひとを惹きつける力がある。

 それから「

 気づけば、この作品を読んでいるわたし自身も作品のなかに取り込まれている感覚。入れ子細工の箱のような、中だったのが外で、外側だったのが内側になっている。外から眺めていたはずの読者もまた、作品のなかにいる不思議。この感覚なんだなって。

 

 操浄瑠璃を観てみたいなって思いました。伝統芸能とか、そういう敷居の高い雰囲気ではなく、みんなが熱狂して歌舞伎と人気を二分していたという、かつての小屋を観てみたい。

 実写が難しければ、アニメ化でも、映像作品として観たいなって思いました。誰ぞ、作ってくれんやろか………(他力本願)

 

 とにかく、おもしろかった

 

(略) いうてみれば、こうしてあんたと並んで芝居を見てる、いうんも、皆、近松門左衛門はんの結んだ縁やわなあ。それこそ、人の世は目に見えぬところで繋がりおうて動いてる証左なのやろうね。

 半二が小さなしゃっくりをする。ま、仮に来世があったとしてもや、と半二がいう。それは今生のつづきやない。

 わしらにはな、こういううつくしいもんが、きっといる。そら、そやろ。そやなかったら,ㅂ、やりきれんやろ。わしら、死んでいくんやで。わしら、みんな、遅かれ早かれ、死んでいくんやで。この世におられるんはほんのちょっとやで。醜いだけやったら、やりきれんやないか。

 

 続編があるので、近いうちに読みたいと思います。そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

☆☆☆あなたが笑顔で過ごせる毎日でありますように!☆☆☆