わたしの最近の定位置は、テレビの前の小さな椅子の上です。正座していたら、母たちに「狛犬のようだ」と言われました。もちろん、足はしびれます。でも、テレビを観るのにちょうど良く落ち着くのです……
作品情報
『エノーラ・ホームズの事件簿』(エノーラ・ホームズのじけんぼ、原題: Enola Holmes)は、2020年公開のイギリスのミステリ映画である。
ナンシー・スプリンガー原作のミステリ小説「エノーラ・ホームズの事件簿シリーズ」の映画化。名探偵シャーロック・ホームズの妹エノーラ・ホームズが活躍する。新型コロナウイルス感染症流行のために劇場公開は断念されてNetflixが配信権を獲得し、2020年9月23日に全世界でNetflixオリジナル映画として配信された。
キャスト
エノーラ・ホームズ:ミリー・ボビー・ブラウン
テュークスベリー子爵:ルイ・パートリッジ
とてもおもしろかったです。マイクロフト・ホームズとシャーロック・ホームズの妹 エノーラ・ホームズが、自身の未来を切り拓くために目の前の謎を解き明かしていきます。
ふたりの兄が早くに家を出てからは、母との二人暮らし。母から刺繍や裁縫は教わらなかったけれど、アナグラムや体術を教わったエノーラ。家中の本が教科書でした。そして、いろんなことに大雑把ではあるけれど自身のプライバシーには厳格な母には、いくつもの秘密がありました。そんな母は、エノーラの誕生日に家を出て、そのまま行方不明になります。
なぜ母は家を出ていったのか、なんのために?
その謎を解くために、寄宿学校へ入れようとする兄から逃れてエノーラはロンドンへ向かいます。
観察力があって、非力でなく、闘うことができ、なにより自分で考えて行動できる。エノーラ・ホームズは、観ていて爽快です。シャーロックも、なんだかんだ良いお兄さんをやっている。マイクロフト以上に保護者感があって、新鮮でした。
子爵も、最初はエノーラに「使えないやつ」(ちょっと言い回しは違ったかもです)呼ばわりされていましたけど、愚鈍なわけではなく、勇気も機転もあるのが良いです。追手から逃れるために、髪を切って変装をはかるのですが、どちらも似合っていて素敵です。こころなしか、切ったあとのほうが凛々しく見えます。
自分自身に世のなかを変える力はなくとも、変えることのできる人材を助けることで、結果的に思うような未来を得ることができる。そういう闘い方もあるでしょう。テロなどの違法行為に比べれば、はるかに正攻法だと思いました。
ルルル文庫から翻訳が出版されているみたいなので、読んでみたいです。こうして、読みたい本がたまっていく……
(ドラマ『SHERLOCK』でも、シャーロック・ホームズに妹がいたような気がするけど、エノーラではなかったような気がして検索したら、そちらは「ユーラス」でした。記憶がおぼろすぎる。そもそも妹の本当の名前はなにか?原作を部分的にしか知らないので、原典にあたってみたいです。それから、ドラマは途中から[シーズン3あたりから特に重い気がする]しっかりと観れていなかったので、そちらも全部を振り返りたいです。)