ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『ブルーハーツが聴こえる』

 なんとなく気になっていた気がします。でも、観ていませんでした。マイリストに入れておきながら、なかなか「観るぞ!」ってならない。理由を考えたら、上映時間が2時間半近くあって、長過ぎるからだなって思いました。

 なんとなく、家で観るにしても2時間を大幅に超える作品は、心理的なハードルがあるような気がします。

 でも、突然「観るぞ!」ってなったのはなぜか……

 それは『ハッピーフライト』を観る→機長の時任三郎さんの声が誰かに似てる………誰かに……→斎藤工さんに似てる気がする→斎藤工さんが出ている映画を観たいな→あった!コレだ!

 いつだって、あと少しのきっかけになるのは、大したことじゃないんです。それって、つまり準備はすでに整っていたということで……

作品紹介

ブルーハーツが聴こえる』(ブルーハーツがきこえる)は、2017年公開の日本のオムニバス形式の映画。6人の監督による、ロックバンドTHE BLUE HEARTSをテーマとした6作品によって構成され、出演は尾野真千子市原隼人斎藤工、優香、永瀬正敏豊川悦司など。SF、青春、キッズといった多様な分野の作品が集まる。

ハンマー(48億のブルース)

監督 飯塚健

ストーリー 

同棲して3年になる彼氏の浮気現場を目撃した後藤一希は職場でも様子がおかしくなってしまう。彼氏を責める事もできない彼女は自分に対して苛立を覚え、決着を付ける事を決意する。

キャスト 

・後藤一希(尾野真千子

・久保力(角田晃広

・佐野結(萩原みのり)

・相川奏(伊藤沙莉

人にやさしく

監督 下山天

ストーリー 

刑務所惑星を目指す囚人の護送船は流星群に襲われる。帰還が困難になったパニック状態の中で僅かな生存者の一人である凶悪な囚人が暴挙に打って出る。

キャスト 

・男(市原隼人

・女(高橋メアリージュン

・弟(浅利陽介

・兄(加藤雅也

・看守(瀧内公美

・老紳士(西村雅彦)

ラブレター

監督 井口昇

ストーリー 

脚本家の大輔は自らの高校時代を書いていると高校時代へタイムスリップしてしまう。当時片思いをしていた美少女・彩乃に再会した大輔は彼女の運命を変えようとする。

キャスト 

・池野大輔(斎藤工

・小松純太(要潤

・吉田彩乃(山本舞香

少年の詩

監督 清水崇

ストーリー 

1982年のとある団地。クリスマスに健は母親と喧嘩し、一人誕生日を迎えようとしている。テレビに映し出される憧れの戦隊ヒーローの姿もむなしく感じる健は重大な秘密を抱える。そんな彼にプレゼントが届き、同封のカードを目にした健は走り出す。

キャスト 

・石川ユウコ(優香)

・石川健(内川蓮生)

・永野昭司(新井浩文

ジョウネツノバラ

監督 工藤伸一

ストーリー 

最愛の女性を亡くした永瀬は、葬儀の後に車椅子に載せて彼女の遺体を奪い去る。喪失感にとらわれたままの彼は。

出演 

永瀬正敏

水原希子

1001のバイオリン

監督 李相日

ストーリー 

福島の原子力発電所の作業員だった達也は地震津波による原発事故で福島を離れる。家族が東京での新しい生活に慣れて行く中で達也はそれを受け入れきれない。ある日、後輩の安男が達也を訪ねる。福島に残された飼い犬を連れ戻しに行くという達也に、安男は同行する事を決める。

キャスト 

・秋山達也(豊川悦司

・秋山絵里子(小池栄子

・安男(三浦貴大

・秋山杏奈(石井杏奈

・秋山圭吾(荒木飛羽)

(ウィキペディアブルーハーツが聴こえる」より抜粋)

 知っているか、知らないかで言ったら、知らなくはないだろうけれど、知っているとは言いがたい距離感です。すごく有名で、人気のあるロックバンドっていうことは知っています。

 「TRAIN-TRAIN」「リンダリンダ」「情熱の薔薇」は、聴いたことがあるし、知っていると思います。なんなら、うろ覚えで口ずさめるくらい。でも、その他はピンときません。

 って、思っていたら「1001のバイオリン」は聴いたことがありました。というか、流れたときに口ずさめるくらいです。途中から、歌詞が出てこなくなってしまったけれど。それから、エンディングの「青空」も歌えます。なんだろう。詳しいわけではないけれど、知らないうちに知っている。耳にしている。身体に染み込んでいるような気がする。なんだか、ビートルズと似たような感じです。(CMとかで使用されることが多いから、なんとなく聴いたことがあったり、好きだったりします)

 

 それぞれが、おもしろくて特徴のある作品で、そんなに長さを感じませんでした。食わず嫌いは、良くなかったですね。

 

 全部の作品について語ると、やたらと長くなってしまうような気がするので、最初の作品だけ深く語って、他はさらっと感想だけ述べていこうと思います。たぶん、意図せずネタバレするかもしれないので、初見の感動を大切にしたいかたは、映画を観てから先にお進みください。

 

🐾🐾🐾🐾🐾🔨🙀😼🎤🐱🐱🎶

 

 ・『ハンマー(48億のブルース)』

 おもしろかったです。ちょっとだけ出てくる一希さんの彼氏さんが、やたらとカッコイイなって思って(声もイイ)、エンドロールで探してしまいました。吉沢悠さんでした。顔が好きです。それから、きゅうりを食べながら見てくれる占い師(余貴美子)さんも、イイ味を出していました。どう見ても練乳のチューブに自家製味噌がつめてあるようにしか見えないけれど……そして、食べかけのきゅうりを「食べな」って感じで渡してくるのも、そんな渡されてもって感じですけど、一希(尾野真千子)は素直に受け取って食べます。藁にもすがる気持ち???

 感染症が蔓延している現在ではドキッとするけど、今から4年前だからアリですね。(っていうか、最近のドラマでのキスシーンとか本来とは違う意味でドキドキしてしまいます。ハイリスクだなって)(こんなご時世ですし、角度で見せるのも手なのではないかな。せめて、その該当する俳優さん達がワクチン接種しているならともかく)

 話がそれました。彼氏が知らない女と腕を組んで歩いているところを目撃してしまって、それを職場で先輩(角田晃広)と、そこに入り浸っている女子高生に聞いてもらう。少しでも「浮気じゃないかもしれない」に舵をきりたい一希さんに、「絶対やってるね」などと容赦ないJKたち……佐野結(萩原みのり)・相川奏(伊藤沙莉)。その四人のやりとりが、なんともおもしろかったです。

 彼氏のために、劇団のチラシをあちこちに配って貼ってもらっていたわけですが、全部を回収してしまいます。そして、仮装してきたお客さんは値引きという惹句につられ、みんなで仮装して、舞台を観に行きます。そして、みんなして感動する。素直なひとたちだ……

 そして、思い出のテーブルをハンマーを何度も振り上げて破壊!破壊!破壊!半壊!!そして全壊!!!

 最後に、一度限りの再結成バンド(そもそも結成してない)で「ハンマー(48億のブルース)」を演奏します。良かった!

 ・人にやさしく

 生きていれば、可能性がある。

 ヒューマノイドが、ひとを知ろうとする。ひとに期待しようとする。ひとは、そんなに捨てたものではない。みたいな話。

 ・ラブレター

 ひそかに大好きだった彼女を救うために、うっかり過去へタイムスリップしたのをいいことに、過去を書き換えようとする池野大輔(斎藤工)。手がハサミって、センスが……独特です。

 実際の過去では、彼女からかけられた言葉を覚えていなかったけれど、今度はちゃんと聞けて覚えていられて良かったです。

 でも、そんなふうに終わってしまうんですね……切ない…(ご都合主義にはいかないところ信頼できる感じがします)(監督は井口昇さん)

 ・少年の詩

 おもしろかったです!

 ・ジョウネツノバラ

 そういう話なんだろうなって思いつつ、それを違和感なく成立させるには現代日本は不向きだろうなって思いました。葬儀場の感じとか、普通に日本に見えましたし。専門外ですけど、そういうのは法律に触れるはずです。(検索したら「死体損壊・遺棄罪」にあてはまりそうです。)

死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。— 刑法第190条

 フィクションといえど、倫理観は大切にしたいタイプです。彼女さんの気持ちが分からないままですし。ずっと一緒にいたい、たとえどちらかが死んでしまっても……という想いが生前からあったのなら、願いを叶えてもらえて良かったねという感じです。

 1001のバイオリン

 今から4年前の作品です。2017年。東日本大震災から6年。震災そのものは描かれていませんが、避難生活や震災のあとが描かれています。いなくなった犬。ドッグフードにつられて姿を表したブタ。どこかでしあわせに生きていると願うのは、祈るのは、そうせずにはいられないからだろうなって思いました。🦋

 

ブルーハーツが聴こえる

ブルーハーツが聴こえる

  • 発売日: 2018/02/02
  • メディア: Prime Video