なんとなく気になっていました。原作を知らないのに、映画を観るのもアレかなって(……アレってなんだろう?)なんとなく先延ばししていたけれど、でも先に映画を観て、それから原作を読むのもアリなんじゃないかな……
作品紹介
『勝手にふるえてろ』(かってにふるえてろ)は、綿矢りさによる日本の恋愛小説。第27回織田作之助賞候補作。
映 画
同題で映画化され、2017年(平成29年)12月23日公開。監督・脚本は大九明子。主演は松岡茉優。
あらすじ (映画)
24年間恋愛経験ゼロのOLヨシカは、日々、中学時代に片思いをしていた一宮(イチ)との「脳内恋愛」を楽しんでいた。ある日、ヨシカは同期の霧島(二)からの告白を受ける。生まれて初めて男性から告白されたことに歓喜するヨシカだったが、イチへの思いと、特に好意を持っているわけではない二との間で心が揺れる。
そんな時、とある事件をきっかけに、イチと再会したいとの思いが募ったヨシカは、同窓会を計画するのだが…。
キャスト
- 江藤 良香(ヨシカ):松岡茉優
- イチ(一宮):北村匠海 … ヨシカの中学時代からの片想いの相手
- ニ(霧島):渡辺大知 … ヨシカと同期入社の社員で営業二課所属
- 月島 来留美:石橋杏奈 … ヨシカと同期入社の社員で経理課の同僚
- 釣りおじさん:古舘寛治 … ヨシカの話相手になっている、いつも釣りをしているおじさん
- オカリナ:片桐はいり … いつもオカリナを吹いている、ヨシカのアパートの隣人で、氏名は岡里奈
- 金髪店員:趣里 … ヨシカが通うハンバーガーショップの店員
- 最寄り駅の駅員:前野朋哉 … ヨシカが利用している駅の駅員
- 整体師:池田鉄洋
- 編み物おばさん:稲川実代子
- コンビニ店員:栁俊太郎
- 営業一課 高杉:松島庄汰
スタッフ
感 想 (……ネタバレ?)
テンポがすごく良かったです。これは、原作がどんな感じになっているんだろう? 翻案してある感じなのでしょうか? まるっとこのままなら、かなり読みやすいんじゃないかなって思います。(あるいは共感性羞恥的な何かを刺激されて、うあーーーーーって感じになって逆に読みすすめることができない、かもしれません)(……………どちらか、だろうな……)
釣りおじさん(古舘寛治)が好きです!こんなところで出会えるなんて!それからハンバーガーショップの金髪な店員(趣里)さんも好きです。金髪が、良くお似合いです!可愛い!
視野見って……………
直接じっと見るのは恥ずかしいというか気味悪がられるだろうという理由で、視界の端でガン見するという特殊能力を会得した中学時代のヨシカ(松岡茉優)。
……………うん、そうだね………
途中のメモ書きは、こんな感じ。(下のカッコ内) どこから展開が事案というか、ミステリーあるいはホラー化していくのかとドキドキしました。でも、あらためて映画のジャンルを確認したら「ドラマ/コメディ」って。………そっか、コメディ……先に知っていたら、また違った感想を抱いていた……かも……
「なんか、2は怖いからイヤ
ひとを殺さないひと と ひとを殺すひと
2は、殺すひとって感じがする」
……誰も殺しませんって。ミステリーの読みすぎですね?
軽快に繰り広げられるご近所さんとの会話。でも、あれもこれもヨシカの妄想だったなんて………明るく軽妙だったはずの世界観が一転すごく怖くなってしまったのですが……?
っていうか、突然のミュージカル?!ビックリしてしまいます。でも、そうでもしないと展開が重すぎますよね。
もしかして、2ってイイヤツ?
少なくとも名前は呼んでくれるわけだし
もう、コイツでいいか
覚えてなかったなら、名乗れば良いじゃないか!(これはイチに名前を覚えられていなくて絶望したヨシカに対してのダメ出し)
諦めたくないなら、そこから始まるんじゃないですか?絶望する前に、会話をするのが大切では?想いは伝えなくて大丈夫なんです?妄想だけで満足なんですか?プライドだけは高いのです?
傷つきたくないのは分かるけど、諦めないって決めたなら、玉砕すれば良いじゃないか!せっかく、絶滅動物について話が合ったのに。
2との仲を取り持とうとする同僚の来留美(石橋杏奈)に、ヤツにはナイショにしておきたかった事情を暴露されて、暴走が加速するヨシカ。それを隠しておきたいあまり、妊娠したことにして、(産休……は時期が早すぎて取れなかったので、有給休暇で)しばらく仕事を休んでしまいます。
理解のある上司でうらやましいな……(本題からそれた感想)
思いっきり休みを満喫するヨシカ。そのうち来留美から留守電にメッセージが届きます。「妊娠おめでとう」「この前はビックリして、お祝いの言葉を言えなくてごめんね」「っていうか無視してる?」(って感じだったかな?) 来留美………ちょっと迂闊だけれど、優しくて可愛い同僚ですよ。仲良くしてほしい。
留守番電話は告げます。メッセージを「消去するなら1を、保存するなら2を押してください」「1は消去」「2は保存」
なにか目に見えざるチカラに動かされて、ヨシカは2に電話をかけます。が、着信拒否。そこで、声色を使って、職場宛てに電話します。呼び出された2こと霧島くん。
最初は、弄ばれていたのだと思いこんでか、頑なな姿勢を崩しませんが、すぐに誤解は溶けます。ヨシカの「なんで、そんな怖いこと言うの?」って言葉に、そっか……ヨシカにとっては、それが怖いことだったんだね…と姉のような気持ちになりました。わたしは、2の距離の詰め方がすごく怖かった。(けど、ヨシカにとっては、そこは大丈夫なんだ?)
とても気になるので、こころに余裕と体力のあるときに原作を読んでみたいと思います!
「勝手にふるえてろ」