ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『東南角部屋二階の女』

 こんばんは。お疲れさまです。

 夜勤明けに気軽に観られそうなものを……と検索していたら、オススメに出てきたので観てみました。今から14年前の映画です。主演の西島秀俊さんが若い!いや、今もお若く見えますが……若いです。検索したら、当時37歳!なるほど!(……なるほど?)

 加瀬亮さんは……33歳。祖父役の高橋昌也さんは、77歳。アパートオーナー役の香川京子さんは、76歳。豊島涼子役の竹花梓さんは、32歳。何人か鬼籍に入られたかたもいらっしゃって、14年って意外と長いですね。平成って思うと、少し前って気がするのに………(産まれたての子どもが中学2年生になるくらいの月日ですものね……)

作品紹介

東南角部屋二階の女』(とうなんかどべやにかいのおんな)は、2008年の日本映画である。

監督     池田千尋

脚本     大石三知子

公開     2008年9月20日

上映時間   104分

あらすじ

野上孝(西島秀俊)の父親が死んだ。父親が残した多額の借金を返済しなければならない彼は、祖父の野上友次郎(高橋昌也)の土地を売ろうと思いつくが、なかなか祖父を説得することができない。やがて、その土地に建つアパートで、恋人(大谷英子)に去られたばかりで会社の後輩だった三崎哲(加瀬亮)と、見合い相手の豊島涼子(竹花梓)との三人での共同生活が始まる。

キャスト

(ウィキペディア東南角部屋二階の女」より抜粋)

感 想 (ネタバレも!)

 淡々とした映画ですが、なんだかしみじみ良かったです。

 興味のあるかたは、是非! 

 って、最初からもろもろ放棄しすぎですが、説明のしようがない作品って感じです。観るときの状況によって、受け取れるものも違ってくるのではないかなって。

 借金を遺して死んでしまった父親が、最後まで出てこないところも余白だなって思いました。写真とか、回想とか、そういうのがまったくないのです。ただ、そこには「借金」と「それを遺した父親」だけが存在する。家族の想い出や生活ではなく。

 祖父の野上友次郎(高橋昌也)さんが、ほとんど話さないのですが、良い存在感で光っていました。あんまり返事をしないので、孫の野上孝(西島秀俊)くんには「土地、売っても良いよね?」「なにか言ってよ!」「ボケてるの?」みたいに言われていますが、(勝手に売ってしまわない野上くんはエライ!祖父の了承を得ようとするあたり良い孫ですね)、自分で身の回りのことが出来て、生活に困っていなければ、多少のモノ忘れは問題ないです。タバコをくわえて火を点けるって動作もできるし、食事や排泄で他人の手が必要という描写もないので、たとえボケていたとしても大丈夫です。きっと。って、そういう問題ではないんでしょうね。なにも言わないけれど、こころなしか悲しそうに見える。傷ついたように見えますよ。おじいちゃん。

 着物をスッキリ着こなして居酒屋の女将さんとアパートオーナーを兼業する藤子(香川京子)さんも、素敵でした。

 

 最後の、出かけようとする野上さんに「わたしも出るから駅まで一緒に行こう」って、豊島さんが誘うくだりが地味に好きだなって思いました。野上さん「10秒なら待つ」豊島さん「20秒待って!」って言いながら、そのままカギと荷物を持ってパッと出られる……ことはなく、「いーち、にーい、」って一応カウントしながら、なにやらゴソゴソ準備していて絶対に20秒以上かかってますよ? それでも、キャリーケースとバッグを持って、玄関で靴を履いて、「にーじゅう」って出て行く。

 野上さんは、ちゃんと待っていてくれたんでしょうか? (待ってるだろうな……なんとなく…)

 

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓