こんにちは。お疲れさまです。
リビングで両親がNHKの番組を観ていて*1、なんだかすごく興味を惹かれて、麦茶を飲みに行きがてら、途中から一緒に観ました。
これは、ブログのネタになりそうだなって。
言ってみれば「人の可能性」についての話なのですが、これを共有したいひとがいます。あなたに伝えたい!届けたい!
それに、すごくおもしろかったから最初から観たかったな……と思って番組情報を検索したら、ちょうど再放送か何かが近々あると分かったので、録画しました✨ (ふと「NHK+で観られるかな?!」と思いましたが、見あたりませんでした。NHK+の「よくある質問」に、配信されるのは総合テレビとEテレで放送された番組のうち権利関係がクリアできた作品とあったので、出演者が多いぶん権利関係が複雑なのかもしれません。でも、NHKオンデマンドとU-NEXTで配信されているみたいですよ!)
あくまでも主観が入ってしまうと思うので、話半分に聞いてくださいね。なんらかの判断材料にしたいと思うかたは、各種方法を用いて、ご自身でご確認いただけたら……と思います。
それから、できるだけ間違いのないようにメモしたつもりですが、人の名前や所属先が違っていたら、本当に申し訳ないです。わたしの控え間違いか、N○Kのせいなので、ご容赦ください。他意もとい悪意などは、毛頭ございません……
私たちはバーチャルの世界に生きている
バーチャル:実体を伴わないが実質的には現実世界と同じ機能を持つもの 仮想
実験・結果
- 被験者ににゅうめん*2を食べてもらう
- ヘッドマウントディスプレイを装着、その画面上でAR技術を使いそうめんをラーメンの画像に置き換える
- 視覚ではラーメンを食べながら、実際にはそうめんを食べる⇒ラーメンの味がする?!
- そうめんの見た目をやきそばに変更⇒焼きそばの味に!
- そうめんの見た目をそばに変更⇒そばの風味がする?!
見た目を変えることで、味覚 嗅覚 触覚を変えることができる。
理由
- 人の脳の持つ特性
中野萌士 奈良先端科学技術大学院大学 特別研究員
- 人間が知覚している現実世界は曖昧
- 人間は五感で現実世界を認識している
- 感覚が他の感覚に影響を与える そういう知覚をクロスモーダルと呼ぶ
- 「一般的なかき氷のシロップはすべて同じ味(一部例外あり)」
- 【中野説】人間は、情報処理の省力化のためにクロスモーダルを身につけたのではないか
- 人間の情報処理の大半は視覚からの情報に頼っているので、触覚や身体の動きの情報は視覚によって簡単に上書きされる
バーチャルが引き出すヒトの能力
メタバース:実体のない社会
鳴海拓志 東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
- VRで自分の能力のイメージを書き換えることができれば人間の潜在能力を引き出してあげることができる
実験・結果
- 被験者にダンベルを持ち上げ水平の状態を保持してもらいタイムを測定する
- ヘッドマウントディスプレイを装着する 被験者の姿をあらわすアバターは筋肉質なマッチョ VR空間内の鏡でアバターを見て体を動かすことで、それを自分自身と錯覚させる
- 先ほどと同じようにダンベルを水平に保持する⇒タイムが伸びた!
- ガリガリにやせたアバターにしてみる⇒VRを使わなかったときの半分のタイムに!
理由
アバターという実体のない体を身にまとうことで潜在能力が引き出される
鳴海先生 「プロテウス効果」「身にまとったアバターによって自分のイメージが少し変わっていく」「ふだんから我々は心にリミットをかけている」「アバターの力で自己イメージを変えることかできれば、リミットのあり方というのがほんの少し変わってくる」
吉田成朗 東京大学 先端科学技術研究センター 特任講師
- 鏡にうつる自分の表情を変えると、感情が変わる
- 人間は、悲しいから泣くのではなく泣くから悲しくなる
- 泣くという反応が起きることによって、なんで泣いているんだろう?もしかして自分は悲しいのか、ということで初めて感情が起きる
- 表情を変えると、それを解釈する上で自分が初めて悲しいと思ったりとか、楽しいと思ったりとか錯覚する
プロテウス効果*3 自己イメージが更新されて、その身体の使いかたが変わって、能力も拡張したのではないかと考えることができます。
ヒトの社会を支える無いものをあると思える力
竹村眞一 京都芸術大学 教授
- バーチャルリアリティーは最近の技術ではなくて、ある意味では人類の普遍的な心のOS
- 人を人たらしめているもの
- あるフィクションを他社と共有する能力 虚構の共有
- お金 1万円を1万円たらしめるもの 担保
「今朝、泊まっているホテルの駐車場を歩いていくクマの親子を見ました」という話を聞いたとき、頭の中にクマの親子を思い浮かべることができる。イメージを共有できる。
思想家 吉本隆明 共同幻想論 「国家は共同の幻想である。封賊や宗教や法もまた共同の幻想である。」
バーチャルによる新たな身体の獲得
ヒトは、ある条件を与えることで道具を自分の身体だと認知する
実験・結果
- ゴム製の手を使う 被験者の前にゴムの手を置き、実際の手はついたてで見えない位置に置く
- 被験者がゴムの手を見ている状態で筆で刺激を与える
- それに合わせて、実際の手にも同じように刺激を与える
- そして、ハンマーでゴムの手を叩く⇒ビックリする!(自分の手が叩かれたように感じる)
理由
視覚と触覚の刺激を同時に受けることでゴムの手を自分の身体だと感じる
入來篤史 理化学研究所 生命機能化学研究センター チームリーダー
バーチャルが切り開くダイバーシティ
「シドラの上にかかる雲」VRドキュメンタリー。起承転結のあるストーリーはない。難民のひとり、当事者となって過ごすだけ。体験すると、寄付するひとが増えた。
偏見は誰でも持っている それを変えていくことはできる
バーチャルな形であっても、世界観は拡張していく
どんな技術であっても、毒にも薬にもなる
人間がどう使うか
進化の延長線上にあるバーチャルリアリティー
感 想
VRによって仮想体験することで、相手への共感力が高まるというのは、すごく良いなぁって思いました。番組内では、認知症のひとにとって、世界がどのように見えているか体験できるVRというのも紹介されていて、実際に体験してみると「大丈夫ですよ」という声かけが大丈夫じゃないことが分かります。車から降りるのに、認知機能がうまく働かず高いビルから降りるような気持ちになっていると理解できれば、もっと他の言葉かけができるかもしれません。
そうめんが、他の食べものに感じられてしまうのは、すごく不思議です。でも、これが麺類ではなく、牛丼やカレーライスに変えたのだったら、錯覚しないかもしれないなって思いました。食感が麺で、目に映るものも麺類だから、自分の経験値から見た目と同じような感覚を呼び起こしてしまったのではないかしら……
とはいえ、ヒトの認知に他者が介入できるというのは、なんだか不気味な感じもします。使いようによっては、より強力な暗示や洗脳といったものに悪用されうる技術です。とはいえ、そこは人間次第。きちんとルールを決めて、有用に使えるようにすることが大切ではないかと先生方もおっしゃっていました。
ヒトの脳って、認知って、おもしろいなって思いました。(また同じようなシリーズが放送されたら、観てみたいです!) VRで自分の見た目を変えるだけで、今までよりも長くダンベルを持ち上げることができたり、逆に持ち上げられなくなってしまったりするのは本当に不思議です。ということは、自分が出来ると思ったことで、長く持ち上げられたってことですよね。
自分のリミットを自分ではずせるなら、きっと可能性は誰にでもあります。今より、もっと素敵な自分になれる。なりたい自分になれる。そういうことでは?
それに、プロテウス効果というのも興味深いです。それなら、やっぱり「嫌いなもの」「そうはなりたくない人物」なんかを見るより「好きなもの」「憧れのひと」を眺めるほうが、自分を理想に近づける可能性があるのではないでしょうか。ゴシップよりも自己啓発!(………極端すぎますか…?)*4
なんだか夢がありますね。ワクワクします。
きっと、あなたはどんどん成長できるし、なりたい自分になれます! そして、わたしもまた自分自身に期待したいです!
「日々あらゆる面で私はますます良くなりつつあります」エミール・クーエ*5という方の教えです(ウィキ調べ)。小さい頃、父の書斎の目につく場所に、同じような文言が書いて貼りつけてあったのを見た覚えがあります。父の創作かと思っていたので、うろ覚えで、なんとなく検索したら本家がヒットしてビックリしました。
自分がこころから信じることで、自分のリミットはどんどん拡張していくのではないかなって!
………なんだか、うまくまとまらないです……*6
そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓