ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

「兄と弟、あるいは書物と燃える石」

 안녕하세요

 アンニョンハセヨ~ (こんにちは)

 まだ読んだことがないかと思って読んでみたら、なんと2回目でした。文章自体は読みやすいけれど、読んでいるうちに迷子になるような、帰り道も行き先も分からなくなるような、そんな話です。舞台は、現代日本っぽい。タイトルと表紙からは、どこか架空のヨーロッパを舞台としたファンタジーを想像しましたが、そういう意味ではまったく違いました。(たぶん前にも同じようなことを思ったような………)

  • タイトル:兄と弟、あるいは書物と燃える石
  • 発行年月日:2015年7月1日 第1刷発行
  • 著者:長野まゆみ
  • 発行所:大和書房

(「兄と弟、あるいは書物と燃える石」奥付より抜粋)

 全体的に白っぽい印象で、ヨーロッパな雰囲気なのは、別の作品だったような気がします。タイトルは忘れてしまいました。

 誰もが(自分にとって)本当のことを語っているはずだけれど、そのせいで余計に混乱していく。自分は「まとも」だと思っているからこそ、余計に混迷は続く。「正しさ」や「真実」がはっきりしない。けれども、それこそがこの作品の姿………なのかもしれません。

 ネタバレになっているのか、どうか。

 わたしの理解も合っているかは分かりません。もう、何もかもが分からない。(それで正解…?)

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 語り手は、終始こころのクリニックの医師。彼は、小説家の清三五でもあります。彼が「あの兄弟」について語っているのが、この作品です。

 あたかも事実であるかのように書かれた内容が、あとから「………と彼女は認識している」ということだったりして、とにかく親切ではないです。不親切。そして、基本的なことですが、身近なところから名前を借りすぎ。ただの作家なら、まだともかくとして、医者が患者さんの名前を勝手に作品に使うのは、多方面に向けて問題があるような気がして仕方ありません。そもそも、すべての元凶はそこでは?

 作中作として、清三五の著作「火の紙」があり、それを実写ドラマ化した「火の紙focus」という作品があり、そのノベライズが存在します。

 「火の紙」の表紙に使われた写真作品を手掛けたのはルビアン。翻訳家のサラと娘のユリア。編集者の中沢祐介(兄弟はおらず、独身)。ハウスキーパー高砂チハル(サラのパートナー、不慮の転倒事故によって記憶に混迷をきたしたサラをサポートする)。そして、患者の計一。サラの兄・リエトは実在しません。

 連続不審火事件の犯人は(犯人というものが存在するとすれば)、熱心で好奇心旺盛な読者たちでした。

 実在するほうの中沢祐介にも、サラの混線した記憶と同じように、何らかの問題があると仄めかされています。ただ、それが何かは明らかにされていません。計一との関係についても。

 

 仄めかすって、少し字面が「灰」に似ていますね。関係ないですか。

 いよいよ混乱してきたので、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

☆☆☆あなたが笑顔で過ごせる毎日でありますように!☆☆☆