ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

映画『幼い依頼人』

 안녕하세요

 Netflixで配信中(でした)。

 母友オススメ作品。たまたま検索したら、視聴期限が迫っていたので滑り込みで視聴しました。

 日常回なブログは筆が進みます。ひたすらアウトプットするだけなので。反対に、本やドラマ、映画の感想ブログは、インプットが先立つので時間がかかります。加えて、対象に対する想いを咀嚼して、自分自身の言葉で誰かに伝わるように表現しないといけない(………こともないのか…)、ただのこだわりですね。

 それはそうとして、書いた順に公開していくと、どうしてもタイムラグが出てしまうところが難といえば難です。「おもしろかったから、あなたも観て!」が間に合わない。そこは、少し心苦しいです。ごめんなさい。미안해.

幼い依頼人(字幕版)

作品紹介

『幼い依頼人』(おさないいらいにん、朝: 어린 의뢰인)は、2019年に韓国で公開されたサスペンス映画。2013年に韓国で実際に起きた漆谷継母児童虐待死亡事件を基にしている。

幼い依頼人 어린 의뢰인 発音:オリン ウィレイン

キャスト

  • イ・ドンフィ:ジョンヨプ
  • ユソン:ジスク
  • チェ・ミョンビン:キム・ダビン
  • イ・ジュウォン:キム・ミンジュン
  • コ・スヒ:ミエ
  • ソ・ジョンヨン:ムンジョン
  • ウォン・ヒョンジュン:ジョンナム
  • イ・ナラ:ソジョン
  • チョン・ジュンウォン:ゴヌ
  • イ・ヒョンギュン:ビョンジュ
  • イ・ジフンヒョンソク
  • イ・ロウン:チャンホ
  • イ・ボム:担任
  • チョン・ヒデ:ドンチョル
  • キム・シヨン:検事
  • ピョン・ジュヒョン:班長
  • ペク・スンチョル:国選弁護士
  • キム・ボヨン:判事 ※特別出演
  • チョ・ドッキュン:キョンジェ ※特別出演

(ウィキペディア「幼い依頼人」より抜粋)

感 想 (ネタバレも?!)

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      👦

        👧

          🙊

 とはいえ、この作品が単純に「おもしろかった」かと言えば、そうでもなかったりします。ひとによっては、気分が悪くなるかも。観たあとに、いろんなことを考えてしまう………そんな作品でした。考えさせられる。

 ジャンルは、サスペンス映画です。イヤミスでは、ありません。これ重要ですね?

 実際の事件を基にしていながら、映画だけあって、救いのある終わりかたです。ウィキペディアを見ると、現実の事件でも真相は明らかにされていて、判決がくだされています。懲役19年と6年が長いのか短いのかは分かりませんが………

 

 最初に、ジョンヨプ(イ・ドンフィ)が受けた面接での質問。「路上で30分以上にわたって暴行を受けたひとがいた。犯人は捕まった。その間、30人以上が通りかかった。が、誰も通報しなかった。その見ていただけのひとは、有罪か?無罪か?」見ているだけで助けようとしなかったのは、有罪。法律的には無罪だけれど、人道的には有罪。そんな意見が飛び交う中、ジョンヨプだけは「無罪」を主張します。明らかにヤバイ犯人を前にして、自らの安全を優先させてしまったとしても、それは仕方のないことで、法律的に無罪である………と。

 素知らぬ顔で通り過ぎたとしても、犯人から充分に離れてから通報することは出来なかったのでしょうか?それとも、逆に「誰かが通報してくれているだろう」とアテにして、誰も自分が通報しようとは思わなかった?

 間に入って止めるなんてことは、誰も期待していないと思います。でも、本当に「ただ通り過ぎただけのひと」は無罪ですか?もし自分が当事者になったとしても、罪悪感を覚えない?それは、罪ではないから………ですか?

 

 母親がいなくても、姉弟ふたりで仲良く暮らしていたダビン(チェ・ミョンビン)とミンジュン(イ・ジュウォン)。そこに、父が新しい母を連れて来ます。新しいお母さんを喜んで受け入れた子どもたちでしたが、それは地獄の始まりでした。

 ミンジュンが、食べものを箸で掴みそこねてテーブルに落としては、それを手で拾って食べる。その様子に苛立ちを募らせて、次第に子どもたちに手を上げるようになっていきます。

 待って。子どもを叩いたところで、叩かれたその子が箸を上手に使えるようになりますか?どういう理屈で?普通に、最初から小皿に取り分けてあげるとか、スプーンを使わせてあげるとか、そういう工夫ではダメですか???

 偽物のお母さんが、すごく怖かったです。すごく。子どもの躾というよりも、自分の思い通りにならないことに対して怒っていて、その怒りを子どもたちにぶつけている。終わりがないです。

 

 子どもが通報しても、「最近の子は怖いな」で流されてしまう。本当に切実なSOSであったはずなのに。親に叩かれただけだと。躾と虐待の境目は、他人には分かりません。(でも、それは親自身にも分からないのでは?)

 

 この辺りの感覚は、子どものときに殴られたことがあるかどうかによっても変わってくるかもしれません。子育ては密室ですから。

 ウチの母は、わたしが小さい頃は正しく母親であろうとするあまり、かなり頻繁に手を上げるひとでした。悪いことをしたら叩かれる。何度も。思い通りにならなければ、叩かれる。何度も。たぶん叩かれるのには「きっかけ」があったんでしょうけど、叩かれたことにビックリして、なんで叩かれているのかなんて分かりませんでした。「なにが悪いのか分かる?」って、これは答えても叩かれる。分からなくても叩かれる。もう、手を上げてくるオトナには耐えるしかない。ただ、時が過ぎるのを待つしかないです。

 ダビンは、わたしでした。 

 

 だから、観ていて、すごく怖かった。あれを知っている。始まるのも唐突なら、終わるのも唐突。でも、いつ終わるのかは分からない。それは、彼女の気分次第だから。

 

 ジョンヨプが子どもたちに懐かれて、一緒に過ごす場面には安心感がありました。(でも、なんということでしょう………)

 見て通り過ぎただけの通行人は無罪だと言っていたジョンヨプが、罪悪感と使命感から、ダビンのために、いろいろなひとに働きかけていきます。学校の先生、児童福祉館の館長、医師。

 法廷で真実が明かされると、憤りを感じる大人が少なからずいて、子どもを守ってあげないと………と思うひともいるのに、そこに至るまで、ほとんどのひとが無関心でした。尋常ではないことが起こっていると察知しながら、なにもしなかった近隣住民。家庭が普通ではないと知りながら、深く介入しようとしなかった先生。もっと早く、誰かの手が差し伸べられていたなら………

 とはいえ、真相が明らかになって良かったです。ゴリラのぬいぐるみも良い仕事をしました。弟くんが大事にしていたのを知っていたから、回収してくれたんですね………(ちょっと期待してました✨)

  

 お母さんの写真が見つかって、きっとミンジュンは天国で本当のお母さんに会うことができます。長いこと旋回する紙飛行機が、ミンジュンの魂を運んでいるようで、明るくて、どこか救われる終わりかただなって思いました。

 ダビンも、これからを生きていける。

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

☆☆☆ 毎日お疲れさまです。あなたが笑顔で過ごせる日々でありますように!☆☆☆