ミオの備忘録

猫と音楽とミステリー、映画が好きです☆

「そして、バトンは渡された」

 こんにちは。

 最近、読書が捗っています。(その分、ドラマは進んでいません………🐥💦) 暑いし、湿度が高くて、しんどいけれど、朝の早い時間なんかは窓を開けておくと涼しい風が通って気持ちいいです。今日は休みで、遮光カーテンが日光を遮ってくれて、心地よい風………………二度寝フラグですね!梅雨なのに!(異常気象ゆえ)

 そんなこんなで、次はコチラ!

  • タイトル:そして、バトンは渡された
  • 発行年月日:2020年9月10日第1刷、2021年9月20日第14刷
  • 著者:瀬尾まいこ
  • 発行所:株式会社文藝春秋

(「そして、バトンは渡された」奥付より抜粋)

感 想 (ネタバレも?!)

 そういえば、前に映画を観ました。

mionote.hatenablog.com

 原作も時系列が入り組んでいるけれど、主人公の優子ちゃんが(大部分で)視点人物なのは変わらないので、分かりやすいです。そして、映画だと違和感のあった部分が、まったくスルーできるのが不思議。

 映画だと、高校でクラスメイトと関係がこじれて、そのうち他に新しい友だちが出来て、その子たちと仲良く過ごしていくことになるけれど、原作では長いこと関係をこじらせることにはなるけれど、勉強に身が入らないこともなく、優子ちゃんは淡々と毎日を過ごして、そのうちに時間が解決して、また元の友だちとの関係が復活しています。原作のほうが、女子高生への造詣が深いように思いました。(女子って、そういうところありますよ?) 担任も本当の意味で理解のある良い先生です。本当の親がいなくたって、しあわせに暮らして良いでしょう………?

 それから、いちばん違うのは梨花さんです。わたしの手元にある文庫には、映画化記念の帯が巻かれていますが「2つの家族。親たちがついていた命がけの嘘と秘密とは?」って、親たち………ではないですし。命がけ………でもないです。秘密と言えば秘密かもしれませんが、そこまで仰々しいことはなかったかと。看板に偽りありですね。映画のほうは、ドラマティックな展開を求めすぎて、そのせいで破綻している部分もあるのではないかと思いました。もちろん「生身の人間が演じることでの説得力」というのはあるはずで、そこは原作にはない部分だと思いますが………

 詳しい病状は明らかにされていなくて、でも厳しい状況であることは伝わってくる梨花さんですが、原作では優子ちゃんの結婚式に出席しています。それより前に、結婚の報告に来た優子ちゃんを出迎えて話をしている。

 間に合うって大事だと思います。すごく。

 映画では「間に合わない」が美徳とされてでもいるのでしょうか? 『そして、バトンは渡された』だけでなく、(こんなところで作品名を上げるのもどうかと思うけど)『君の膵臓をたべたい』*1も、そういう「ままならない」「どうにもならない」部分で、まさか泣かせようとしている………?(改悪では?)

 もしかしたら、わたしの記憶違いで、映画は映画で原作通りだったかもしれません。それなら、それで良いと思います。そのほうが良い。

 

 映画を先に観ているので、各登場人物を映画の配役で思い描けるところが楽しいです。実写化の良さって、そこですね。

 だいたいにおいてフラットな優子ちゃんが永野芽郁さんって、イメージがなかったけれど、とても合っている気がします。いつも明るくて、機嫌が良さそうで。森宮さんが親バカになるのが、理解できる。娘が永野芽郁って、ウチの子がいちばん可愛いってなるでしょう!血がつながっていなくても! 森宮さんを演じる田中圭さんも良い味でした。原作を読んでも、映画の彼を思い描くことができるくらい、ちゃんと「森宮さん」です。

 興味を持たれたかたは、是非!(映画よりも地に足がついている感じでオススメです✨)

「うん。女の子は笑ってれば三割増しかわいく見えるし、どんな相手にでも微笑んでいれば好かれる。人に好かれるのは大事なことだよ。楽しいときは思いっきり、しんどいときもそれなりに笑っておかなきゃ」

「そうだな。俺、大学で毎日ピアノを聴いてて思ったんだ。音楽はすばらしい。だけど、寝食を削って奏でるものではないって。ストイックに全身全霊を傾けて鳴らされた音が神経を震わせるのは確かだけど、俺が聴きたいのはそういうんじゃなくて、もっと穏やかな光をもたらしてくれるような音楽だって。必死な音楽も高尚な音楽もすばらしいけど、何かしながらこの曲いいねって思えるような音楽がちょうどいい気がする」

アンドレ・ギャニオンのめぐり逢いという曲です。耳に心地いいから、よくお店で使われてるみたいです」

 早瀬君はそこでピアノを弾いていた。すっと流れていくシンプルで美しい曲。「羊は安らかに草を食み」だ。

 おいしい食事も励ましの言葉も誰かが差し伸べてくれる手さえも受け付けなくなったとしても、音楽は心や体に入っていくだろう。

 そんなこんなで、今日はこの辺りで。また明日!🐥💓

☆☆☆ 毎日お疲れさまです。あなたが笑顔で過ごせる日々でありますように!☆☆☆

*1:メッセージが正しいタイミングで届いていないって部分が「間に合ってない」感じがします……😿